ノアの車種情報。燃費やデザイン・乗り心地

calendar_today 2020/12/24

トヨタ自動車が販売しているノア(NOAH)は5人乗り・8人乗り用のミニバンタイプとして開発された自動車です。かつてトヨタが販売していたミニバンであるタウンエースノアの後継として誕生したものです。

もともとタウンエースノアはダイハツに製造委託して作られていましたが、後継のノアはトヨタが製造しています。そのため、タウンエースの特徴を引き継ぎつつもノア独自の特徴を数多く備えています。

なお、名称のNOAHから有名な方舟を連想する人も多いですが、実際には優しい語感の人名を意識してつけられたもので直接の関係はありません。

現行の車種は2014年にフルモデルチェンジが敢行された3世代目となっています。

タウンユースを意識したノアの特徴

もともとのタウンエースの言葉からもあるように、タウンユースでの使用にも適したミニバンとして開発されており、さまざまな場面で利用できる機能性の高さが大きな魅力として評価されています。

ユニークな特徴としては三角窓の形をしたはめ込み窓が使用されていること。そして現行のバージョンである3世代目からは、ミニバンらしいワイド感と重量感を備えた点もデザイン面の大きな特徴となっています。

タウンユースも重視したミニバンとなると安全性能が気になりますが、ノアでは昼間に歩行者との衝突を防ぐための「プリクラッシュセーフティ(昼間歩行者検知機能付)」機能が搭載されています。走行中にレーザーレーダーと単眼カメラが歩行者を認識したうえで、衝突のリスクを予測した場合にドライバーに危険を知らせてくれる機能です。

さらに先行車が発信したことを教えてくれる先行車発進告知機能、夜間に照明のハイビーム・ロービームの切り替えを自動で行ってくれるオートマチックハイビームも大きな特徴です。

なおこの3世代目から、ガソリン車に加えてハイブリッド車もラインナップに連なりました。

ほかにはトランスミッションにおいて、アイドリングストップシステムと連動できる電動オイルポンプなどの搭載によって燃費性能の効率が実現している点も見逃せません。

モデルチェンジごとに車体が変化を続けてきた歴史

前身のタウンエースノアを含めると、その歴史は少々複雑になります。

そもそもタウンエースノアがトヨタ・タウンエースのシリーズのワゴンとして1996年にスタートしたため、事実上この時点を歴史のスタートとみる意見も少なくありません。

ノアとしての歴史のスタートは、タウンエースノアの後継車として登場した2001年。後継車としての位置づけながらプラットフォームは一新され、「似ているようで新しい車種」となりました。

この初代のシリーズがかなり好評を得たため、2007年にはあくまで初代の特徴を備えつつフルモデルチェンジを敢行、2世代目の登場となりました。やや幅が拡大しワイドになったほか、パドルシフトの装着などの変化が見られました。

なお、この2代目が路線バスとして使用されるなど、まさにタウンユースに適していることを証明したエピソードもあります。

そして2014年に現行の3世代目が登場し、デザインのところで触れますが、重厚感を重視したデザインになりました。

ノアの燃費性能のレベルはいかに?

現行モデルのカタログ燃費では14.0KM/L〜16.8KM/L。実燃費では8.8KM/L〜10.9KM/L程度の数値が観測されています。

カタログ燃費との差は平均の範囲内に留まっており、まずまずのレベルとして評価できるでしょう。

デザイン

車内の広さが外からわかる厚みのあるエクステリア

現行車のエクステリアにおける最大の特徴は「EMOTIONAL BOX」のコンセプトに基づくデザインでしょう。

これは車外からも室内の広さがわかる力強さを目標としたうえで、ワイド感とフロントマスクの厚みをもたせたもので、正面から見ると非常に堂々とした印象を受けます。

そしてインテリアとも共通しますが、ラグジュアリーな雰囲気を醸し出しつつもあくまで基本はシック。堂々としていながらもくどくなく、落ち着いた印象となっています。

シック&シンプル。インテリアデザインは人によって好みが分かれる?

インテリアもシックを押し出しつつ、シンプルなデザインとなっています。ただグレードによってデザインやそこから受け取る印象に差があり、この点がノアを選ぶ際の重要なポイントになってくるかもしれません。

例えば、標準グレードとして位置づけられている「X」はもっともシンプルなインテリアとなっており、ブラックと天井のグレーを組みあせたシックなデザインが採用されています。運転席のスペースもすっきりしていて、落ち着いた印象を持つ人が多いでしょう。ドアスイッチベース、センタークラスターパネルもブラック樹脂が採用されています。

それに対して「G」ではインテリアカラーが2種類用意されており、好きな方を選ぶことができます(天井色はブラック)。選択肢はフロマージュとブラウンの2色。とくにフロマージュは「X」と比較すると、かなりカジュアルな印象を受けることでしょう。ブラウンの場合も、落ち着いた印象よりも明るく穏やかな印象が強くなっています。

なお、「G」のシートでは消臭機能付きのファブリックシートになっているので、タバコやペットなどの気になるニオイを吸着・分解することができます。

あとは「X」と同様にブラックを基調としたシンプル&シックなデザインながら、シートに消臭機能が搭載されている「Si」もあります。

タウンユースで気軽に安全に乗れる、そのうえ燃費や操縦性に優れ、レジャーでの利用にもピッタリ。トヨタのミニバンらしい魅力が備わった車種です。

あとは兄弟車の位置づけにあるエスクァイアやヴォクシーと比較してデザインがシンプルなので、その点で評価がわかれるかもしれません。

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