スバルはかつて、アルシオーネSVXがフラッグシップモデルでした。アルシオーネSVXにとって代わる形で投入されたのが、レガシィです。
当時の富士重工は1980年代、倒産の危機に直面していました。1989年に発売されたレガシィは、その危機を救った車両として、スバルの歴史に名を遺す存在です。
レガシィブランドの中で、いろいろなモデルを販売しています。その中の一つ、B4は当初はスポーツセダンとして、今はアッパーミドルサルーンとして販売されているモデルです。
日本だけでなく、海外でも高い人気を誇る車両です。
レガシィ B4の特徴
レガシィ B4の特徴として、まずエンジンメカニズムがあげられます。スバルの車というと、水平対向エンジンが特徴の一つです。B4についてもしっかり受け継がれています。
加えて、四輪駆動システムを採用し、この両者の組み合わせで、雨や雪のような路面状況の悪い中でもハンドリングが安定しています。自分の思うように車をコントロールできるのです。
国産車の中でフルタイム四輪駆動をメインにしている車種はほかにはなかなかなく、差別化が図られています。
スバルの安全装備として、アイサイトがあります。CMなどでも宣伝しているので、聞いたことのある人も多いでしょう。レガシィ B4についても、もちろんアイサイトが搭載されています。
アイサイトとは、内蔵されているステレオカメラを使って車や歩行者の状況を検知して、必要に応じて運転のサポートを行うものです。
ほかにも、ペダルの踏み間違いを防止したり、車のふらつきの注意喚起したりといった機能も搭載されているので、安心して運転できます。
歴史
レガシィが発売されたのは1989年のことです。倒産危機から脱却するため、大規模な組織改革が図られ、その中で開発された車でした。
B4の名前が登場したのは、1998年のレガシィの3代目モデルの時です。レガシィの中でもスポーティグレードのみに名づけられ、ツーリングワゴンとの差別化を図るために、B4ブランドが投入されました。
その後、レガシィ B4は、スポーツセダンマーケットにおける代表車種の地位を確立するに至ります。
レガシィ B4には3.0リッターのエンジンが搭載されました。これだけの排気量を搭載したセダンは、かつてスバルではありませんでした。大排気量セダンという、スバルにとって初の試みでした。
2007年からは、高速道路交通警察隊用のパトカーとして導入されています。このように、国でもその走行性能などが高く評価されていることがうかがえます。
レガシィ B4の燃費
レガシィ B4の燃費ですが、カタログ値では10・15モードでリッターあたり9.0〜14.8kmです。
しかし、実燃費を見てみると、この数値は若干上下動します。街乗りをした場合、大体11km程度が平均のようです。
ただし、渋滞していてストップ・アンド・ゴーを繰り返し行うようなところだと、8kmを切ってしまうケースもあります。
高速道路の場合、燃費は向上します。大体14〜15km程度の燃費は出ます。このクラスの車の中では、決して燃費は悪くないです。走行性能もなかなかで、アクセルを踏み込むとスムーズに加速していきます。
高速道路を走行しているときに、そのエンジンパワーを実感できるはずです。
デザイン
エクステリア
レガシィ B4のエクステリアを見てみると、機能性を重視したデザインになっていることがわかります。
例えば、フロントノーズからボディに立体的なフォルムで流れるような感じになっています。表情豊かでダイナミックな印象で、いかにもさっそうと走りそうな仕上がりです。
また、リアにはヘッドランプと一緒のライトを採用しています。前後ともに精悍な感じで、統一感を出しています。ラインがのびやかで、俊敏でありながら、たくましさのエッセンスも織り込まれています。
レガシィ B4のデザインですが、ラグジュアリーな要素はあまり強くありません。かと言って、チープな印象もなく、スバルのセダンに欠かせない要素をできるだけすべて含め、それを洗練させた感じです。ですから、質感は十分あります。
インテリア
レガシィ B4のインテリアは、「コンフォート・アンド・スポーティ」をメインコンセプトにして開発されています。
メーターの中央には大型液晶マルチインフォメーションディスプレイを搭載して、アイサイトなどの作動状況が一目でわかるようにしています。
また、筒形2眼メーターは立体感のあるものを採用しています。実用性を重視しつつ、スポーティな印象もあります。
内装はシンプルで、無機質な感じがありますが、その中にさりげなくおしゃれなテイストをちりばめた車に仕上がっています。
例えば、ダッシュボードはソフトパッド化されていますし、アームレストはクッションの厚みが十分あります。
このように、車に乗っているときにふと触る場所に高級感を出して、居心地のいい車内空間になるような工夫が施されています。