高級クロスオーバーSUVの先駆者!ハリアーの歴史とその燃費やデザイン

calendar_today 2020/06/19  refresh 2020/12/22

トヨタのハリアーは、高級サルーンの性能を持つラグジュアリーSUVとして1997年に初登場しました。

「高級クロスオーバーSUV」という新ジャンルを開拓し、後続のライバル車に大きな影響を与えた車です。

2代目モデルまでは、日本国内では「ハリアー」の車名で販売されていた一方、海外では「RX」という車名でレクサスブランドで展開されていました。国内でも、3代目モデルからレクサス店での扱いになります。

2012年にいったん生産中止となりますが、1年の期間とフルモデルチェンジを経て、2013年に3代目モデルが登場します。それを機に国内専売車種となり、レクサスRXからは独立することになりました。

ちなみに、車名の「ハリアー」とは、「チュウヒ」という鷹の種類の英語名「Harrier」に由来します。フロントグリルに輝くシンボルマークは、それをモチーフにしたものです。

歴史

初代(1997年~2003年)

ハリアーは、1997年にキャッチコピー「WILD but FORMAL」を掲げ、クロスオーバーSUVとしてデビューします。

カムリと同じプラットフォームが採用されており、エンジンには3.0LV6エンジン、および、2.2L直列4気筒エンジンが搭載されました。

SUVに必要な最低地上高をキープしつつ、シートは低めに設定されており、悪路走破性だけでなく乗降性にも配慮したデザインでした。

また、前席はシートアレンジが多彩で、左右方向にウォークスルーも可能になるなど、室内空間を使い勝手良くアレンジできるのが魅力の一つです。

SUVとしての機動性と高級サルーンの乗り心地を兼ね備えたハリアーは、発売からすぐに大ヒットします。特に「RX」として発売された北米マーケットでは非常に高い支持を受けました。

2代目(2003年~2013年)

ハリアーが最初にフルモデルチェンジしたのが2003年です。

2代目モデルへと進化し、同時に、3.3LV6エンジンとモーターの組み合わせによるハイブリッド仕様も新たに追加されました。

初代モデルよりも内外装の装備を充実させ、同時に、走行性能や安全性能をブラッシュアップし、さらにプレステージ性を高めたのが特徴です。

また、グレード体系にも変更がありました。
そのラインナップは、ベースグレードの「G」、パワーシートやディスチャージライトを備えた「Lパッケージ」、18インチのアルミホイールやJBLのサウンドシステムなどを搭載した「プレミアムLパッケージ」、それに、最高級グレードの「AIRS」です。

なお、2006年には、マイナーチェンジで3.5Lの新開発エンジンになりましたが、2012年にいったんハリアーの生産は終了しました。

3代目(2013年~2020年)

その後、しばらくの休止期間を経て、2013年にフルモデルチェンジを経て3代目モデルが発売されるに至ります。

3代目ハリアーは、「進化」や「高級」をキーワードに掲げ、高級クロスオーバーSUVとしての新たなベンチマークを設定することを目指して開発されました。

時代の流れに合わせてエンジンをダウンサイジングし、ホイールベースを改良して最小回転半径の短縮に成功するなど、街乗りでの取り扱いが以前より向上したのが大きな特徴です。

インテリアにも質感の高い高級素材とデザインがふんだんに使用され、座り心地や静粛性も向上して、まさに高級サルーンという高い居住性を実現しています。

4代目(2020年~)

2020年、ハリアーは7年ぶりのフルモデルチェンジを果たし、6月17日に発売されました。

4月にティザーサイトが公開されており、そこで新たなビジュアルはあらかじめ確認できました。

それによると、これまでハリアーを特徴づけていた鷹のエンブレムがなくなり、トヨタマークへと変更されていることがわかります。

2020年5月からトヨタの全店舗で全車種を販売する体制に移行したことにより、ハリアー専用のエンブレムも全社統一のマークに変更された模様です。

燃費

ハリアーの燃費は、ガソリン車が16.0 km/L、ターボ車が13.0km/L、ハイブリッド車が21.4km/Lです(いずれもJC08モード)。

この種の車としてごく一般的な燃費性能と言えますが、一部にはハリアーは燃費が悪いという人もいます

ライバル車のマツダ・CX-5が非常に低燃費であるため、購入を検討する際にそれとの比較でハリアーの燃費が実際以上に悪く見えるのでしょう。

しかし、ハリアー単体で見た時は、特別に燃費が悪いとは言えません。

デザイン・内装

ワンモーションフォルムに近い流麗なスタイリングがハリアーの外観デザインの特徴です。

スタイルのみ重視しているわけではなく、フェンダーがあまり張り出さず、ボンネットが短く抑えられていることからもわかるように、室内空間を可能な限り広く取るための工夫がなされています。

内装はさすがに高級サルーンにふさわしいデザインです。シートの素材は質感が高く、座り心地に優れています。

ラゲッジスペースも大きく、フラットにすることもできて、かなり大きな荷物でも余裕で収まるでしょう。

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