【カーリース比較】後悔・失敗しないためにカーリースの仕組みから徹底解説

calendar_today 2020/06/17  refresh 2021/04/20

【カーリース比較】後悔・失敗しないためにカーリースの仕組みから徹底解説

もともと法人で利用されることの多かったカーリース、最近では個人での利用も増えてきているようです。

毎月一定の支払い、しかも安いものだと月額1万円程度で車を利用できるカーリースは、「購入するにはまとまった資金がない」「レンタカーやカーシェアより自由に使いたい」というニーズを満たしやすいのでしょう。

とはいえ、リースは個人にとって馴染みのないものです。リースは原則途中解約できない年単位の契約なので、月額料金に惹かれるままに契約してしまうと後悔することになります。

カーリースが最良の方法ではないケースも多々あります。まずはきちんと内容を理解してからよく比較検討をしましょう。

この記事では、カーリースのメリット・デメリットや他の方法との比較、そして選ぶときの注意点を紹介しています。

カーリースとは?仕組みやメリット・デメリットをご紹介

カーリースとは、車両価格と維持費用を合計して、使用月数で割った金額をリース料金として毎月支払いながら車に乗るサービスです。

もともと法人向けサービスが主流でしたが、ここ最近は個人向けカーリースの伸びています

法人向けカーリースについては、利用企業の業績悪化による保有車両の減少、コスト削減によるカーリースの利用増と、コロナ禍はプラスにもマイナスにも働いているようです。

一方で、一般社団法人日本自動車リース協会連合会によると、個人向けリース車両保有台数が2020年3月末時点で前年同期比21.7%増と大幅に増加しました。

全体としてカーリース市場は今後も拡大していくと見られています。

カーリースの仕組み

カーリースを利用する場合、車両の所有者はリース会社です。リース契約なので、車を購入して「所有」するのではなく、車を定められた期間「使用する権利」を得ます。

利用者の立場からすれば、自分の乗りたい新車をリース会社が購入して、毎月定額のリース料を定められた期間払い続けることによって、リース車両を貸してもらえるという仕組みになっています。

カーリースの場合、車を所有したときに発生する車検や自動車税はリース料に含まれています。そのため、購入と違い、定額で車に乗ることが可能です。

また、カーリースには残価設定と呼ばれる仕組みがあります。残価(残存価格)とは、契約満了時の車両の想定価値。つまり、契約が終了したときの車両の下取り価格です。

多くのカーリースでは、契約時にあらかじめ残価を設定します。残価を車両価格から差し引いた上でリース契約を結ぶので、リース料を抑えることができるのです。

残価設定をすると

例えば、400万円の車を5年でリース契約で乗りたい場合、5年後の残価を150万円に設定すると差し引き250万円になります。

すると、リース契約に含まれる車両価格は400万円でなく250万円となり、実質150万円引きの金額で新車に乗ることができるという仕組みです。

契約期間が満了したら、車を返却して契約を終了したり、残価で買い取ることやリース期間を延長できたりと様々な選択肢があります。

リース会社により提供条件や契約満了後の選択肢は異なるので、事前に確認しておきましょう。

リース料金の内訳
出典:カーリースとは|はじめての方へ|コスモMyカーリース[コスモ石油]

上図のように、車両の値引きについては各社によって異なるところ。同じ車種でも複数社で比較することをおすすめします。

リース会社やプランによっては、オイル交換のような定期的に発生するメンテナンス費用もリース代に含んでいます。

各社で異なるので、どういった費用が含まれているか、カーリースを検討する際にはきちんと確認しましょう。

メリット

カーリースのメリットとして、以下の3つが挙げられます。

  • 頭金0円で初期費用を抑えられる
  • 諸費用も料金に含まれるので管理しやすい
  • 車種やグレードを自由に選ぶことができる

頭金0円で初期費用を抑えられる

自動車をローンを組んで購入すると、手持ちのお金が少なくても車を手に入れることができます。

ただし、ローンは車両購入のためのお金を借りるので、金融機関や販売店への信用面の担保として頭金を用意するのが一般的です。相場は車両価格の2~3割と言われています。

一方で、カーリースは購入資金ではなく車両を借りる契約なので頭金を用意する必要がありません。また、購入する場合は必要となる、税金や諸費用などもリース料に含まれているので、最初に大きな出費が発生しません。

頭金0円で初期費用を抑えて車に乗れるのは大きなメリットです。

諸費用も料金に含まれるので管理しやすい

カーリースの月額料金の中には、自動車税や自賠責保険料など車の所持に必要な経費も含まれています。

車を所有したことのある人ならわかりますが、時々大きな出費が生じます。車検を受ける必要がありますし、オイル交換なども定期的に行わなければならないため、思っていたよりも維持費が発生します。

カーリースは、こういった維持費もリース料金に含まれているので、毎月定額で一時的な出費が発生しないのです。月々の費用がわかりやすく、管理がしやすいです。

また、購入した場合、自分で車検を手配しなければいけません。そういった手間を省けるのもカーリースのメリットと言えます。

車種やグレードを自由に選ぶことができる

新車を購入する場合と変わらず、車種やグレード、ボディーカラーなどを自由に選ぶことができます。

メーカー系のリース会社は、そのメーカーに限定した車種ラインナップです。それ以外のリース会社だと国内全車種を取り揃えているところも珍しくありません。

新車しか取り扱っていないところもあれば、中古車も取り扱っているところもあるので、車両の選択肢はかなり幅広いです。

また、カーナビなどのオプションの付加や、特別仕様車になっている車も選択することができます。そのため、自分好みの車にカスタマイズした上で、リースすることができるのです。

車種はもちろんのこと、車両の色や形、オプション装備にこだわりのある人も利用しやすくなっています。

デメリット

一方で、以下の4点がカーリースのデメリットになります。

  • 利用するために審査がある
  • 途中で解約できない
  • 車のカスタマイズができない
  • 走行距離に制限がある

利用するために審査がある

契約を結ぶ際には、審査をクリアする必要があります。

カーリースの契約期間は、2~3年が基本で長期では5年もあります。契約期間中、利用者はリース料を支払う必要があるので、リース会社は支払い能力があるかを審査するのです。

支払い能力を見るので、審査内容は職業や雇用形態など。主婦は配偶者の審査もおこなわれます。また、ローン返済や債務整理などがあった場合は、信用情報機関で調査されることもあります。

過去に経済的なトラブルがあった場合は、当然のことながら慎重に審査がおこなわれます。そのため、契約することができないこともあるので注意が必要です。

途中で解約できない

カーリースでは、基本的に契約期間中は途中解約が認められません。また、契約内容の変更もできません。

契約期間中は、交わされた契約にしたがってリース料の支払いやリース車両の利用をしなければいけないのです。

もし、途中解約をおこなう場合は、残りのリース料をまとめて支払わなければいけません。ですから、高額な出費が発生することになります。

これは自分が望んで解約する場合にかぎりません。例えば、事故を起こして車両が修理できずに廃車なっても、同じように残金を一括で請求されます。

こういったリスクを軽減するため、カーリースでも車両保険に加入しておいたほうがいいでしょう。

車のカスタマイズができない

カーリースはリース会社が車両の所有者なので、契約満了で返却する場合は、原状回復する必要があります。

そのため、契約後に車を自分好みにカスタマイズすることは原則不可能です。

カスタマイズはできませんが、契約時にさまざまなオプション装備を用意している会社が多いです。契約前にオプション内容を確認し、不足していれば追加するようにしましょう。

また、純正オプションでの変更や、リース会社が安全に車を使用するために必要と判断した場合など、カスタマイズが認められることもあります。

ただし、この場合も必ず事前にリース会社に相談しましょう。勝手に判断してはいけません。

走行距離に制限がある

カーリースでは、走行距離の上限があらかじめ決められていて、決められた走行距離をオーバーしてしまうと精算金が発生してしまいます。

なぜ走行距離が制限されているのかというと、残価に影響するからです。

中古車は年式や車の状態で価格が変わりますが、走行距離でも大きく価格が変わります。走れば走るほど消耗して劣化が進み、故障リスクが高くなると言われているので、価格が安くなります。

契約時に設定した残価を大きく下回ってしまわないために、リース会社は走行距離に制限を設けています。

決められた月間走行距離の上限は1,000kmのサービスが多いです。年間走行距離10,000kmが標準と言われているので、決して少ないわけではありません。

ただ、リース料を安く見せるために、走行距離の上限を低く設定しているサービスもあるので、注意が必要です。

おすすめのカーリース会社

コスモMyカーリース

全国で多数のガソリンスタンドを展開しているコスモ石油が2010年にサービスを開始した「コスモMyカーリース」。

サービス内容はいたってオーソドックスなカーリースですが、誰もが知っている企業、コスモ石油のサービスステーションがたくさんあるという安心感は大きいようです。公式サイトのお客様の声でもその辺りを挙げている人が多いです。

おすすめポイント

  • 車種が豊富!国内全メーカーの全車種・全カラーから選べる
  • 全国のコスモ石油でガソリンが値引きされる!(プランによって値引き額異なる。また1ヶ月100Lまでの上限あり)
  • ゴールドパックはメンテナンスが充実!車検やオイル交換だけでなく、タイヤやブレーキパッド、バッテリーなどなどフルメンテしてもらえる

定額カルモくん

ナイル株式会社が手がけているカーリース「定額カルモくん」。

実店舗を持っておらず、インターネットによる申し込みだけを受け付けているのが特徴。また、最長でも7年のリース期間が多いのですが、定額カルモくんは11年リースに対応しているのも特徴です。

おすすめポイント

  • 国産自動車の全車種から選べる!しかもディーラー保証も付いている
  • 実店舗がなく、店舗運営費や人件費を抑えられているので、お得な料金設定がなされている!
  • 有料のメンテナンスプランすべてに返却時の原状回復費用補償が付いている

カーコンカーリース「もろコミ」

カーコンビニ倶楽部が運営するカーリース「もろコミ」。「もろコミ」では新車も中古車も取り扱っています。

大きな特徴は残価設定がないこと。残価0円ですが、7年リース(もろコミ7)、9年リース(もろコミ9)と契約期間を長くすることで、月々のリース料は安く抑えられています。

おすすめポイント

  • 契約終了2年前から乗り換え・返却できる!契約満了時には車をそのまま受け取れる
  • 即納車だと契約から納車まで最短14日!今すぐ新車に乗りたいという人におすすめ
  • カーナビやETC、バックアイカメラなどカーアクセサリーをまとめたオプションがある

KINTO

トヨタの子会社が運営する車のサブスク「KINTO」。菅田将暉さん出演のテレビCMがよく流れているので、ご存じの方も多いと思います。

サブスクリプションサービスと謳っていますが内容はカーリースなので、こちらでも紹介します。

おすすめポイント

  • メンテナンスが充実!しかもトヨタ(レクサス)正規販売店でサポートが受けられる
  • リース料に任意保険も含まれている!対人だけでなく対物・人身傷害・車両補償も付いているので安心
  • サービス内容からすればリース料が安く設定されている!月額費用は高いが、同条件にしてみるとほかのカーリースよりも安い

【まとめ】カーリースは月額料金だけに注目すると危険

カーリースは、いろいろと契約条件が細かくされていたり、各社で内容が異なっていたりします。ですから、月額料金だけに注目して契約してしまうと失敗して後悔してしまうかもしれません。

カーリースはトラブルになる内容が結構似かよっています。注意したほうがいいポイントがかぎられていると言えるので、そのリスクを確認しながら比較検討すればいいと思います。

そもそも車に乗るのに、カーリースが最良な手段なのかどうか、一度確認してみるといいでしょう。

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