MAZDA3(またはマツダ3)はかつてマツダが販売していた「アクセラ」の後継車として位置づけられている車種です。
そのため、現行のモデルは初代MAZDA3であるとともに4代目アクセラと呼ばれることもあります。
このようにMAZDA3としての歴史そのものはまだまだ新しい一方で、マツダの車のファンにとっては馴染みのある車種でもあり、2018年に発表された当初から注目を集めていました。
そして、その期待に応えるようにMAZDA3は販売当初から高い評価を得ており、それは国内だけにとどまらず海外にも広まっています。
人間が持つバランス感覚を重視したMAZDA3の特徴に迫る!
このMAZDA3はCセグメントのセダン、マツダでは次世代用に展開する車種の第一弾として位置づけられ、このメーカーが以前から提唱していた「魂動」のコンセプトにデザインされているのが特徴です。
もともとマツダは簡潔でスタイリッシュなデザインを特徴としていますが、このMAZDA3ではそれがさらに推し進められている印象もあります。
性能面の特徴としては、走行性能と乗り心地のバランスと向上を目指した車両構造技術「スカイアクティブ ビークル アーキテクチャー」を全面採用している点が、もっとも特筆すべき部分でしょう。メーカー側はこの技術について、人間の持つバランス感覚を最大限に引き出すことを目指したとしています。
後述する燃費性能の面でも最高レベルと評価されています。
安全面や快適性を重視した面では交通標識認識システム、前側方接近車両検知システム、さらに自動防眩ルームミラー、自動防眩ドアミラーの機能が搭載されています。
2020年現在でのグレードは2.0リットルガソリンエンジン車の「20S」、10.8リットルディーゼルターポ車「XD」、1.5リットルガソリンエンジン車の「15S」と「15S Touring」、2.0リットルマイルドハイブリッド車の「PROACTIVE」「PROACTIVE Touring Selction」「L Package」、そして最高級グレードの「Burgundy Selection」がラインナップされています。
海外進出を念頭に開発を繰り返されてきた歴史
その歴史は先述したように前身にあたるマツダ・アクセラからはじめる必要があるでしょう。
2003年に発売されたこの車は、それまで海外進出におけるメインシリーズとして位置づけていたファミリアに代わる車種として登場したもので、当初から国内のみならず世界戦略を意識したものだったことをうかがわせています。
そのためMAZDA3の発表も世界初公開の形で行われており、2019年4月にははやくもドイツにおいて「レッド・ドッド:ベスト・オブ・ザ・ベスト賞」を受賞するなど、早い段階から海外でも注目を集めていました。
また、2019年11月にローマ教皇フランチェスコが来日したときには、広島県内を移動する際の移動車両として利用されました。
この時の来日日程の中でも広島訪問はまさにハイライトともいえる面があっただけに、この車への関心を高める効果もあったようです。
国内でも2019年に「オートカラーアウォード2019」においてグランプリを受賞、デザイン面を筆頭に非常に高い評価を得ています。
業界最高クラス? MAZDA3の燃費性能
そんなMAZDA3の最大ともいえるのが燃費効率のよさ。
1.5リットルガソリン車のグレードにおいては平成30年における排出ガス基準75パーセント低減レベル」、2.0リットルガソリンエンジン車のグレードでは「50パーセント低減レベル」の認定を取得しています。
具体的な燃費性能は公式発表で13.7KM/L〜19.2KM/L。
実燃費では10.7KM/L〜18.4KM/L程度、実燃費に対して公式の数値は1〜1.5倍程度と非常に優秀なレベルとなっています。
MAZDA3のデザイン
多くの賞を受賞!絶賛の声も多いエクステリア
すでに賞を受賞しているようにデザイン面が非常に高く評価されており、日本的な美意識を念頭に「引き算の美学」「控えめながら豊かな美しさを持つ」をコンセプトに、シンプルかつスタイリッシュなデザインを持っています。
そしてこれもマツダの特徴の一つ、流れるような美しいラインも健在です。カラーリングの光沢も含め、躍動感と高級感の両方を見る者に感じさせてくれます。
触れておきたいのがカラーリングへのこだわり。マツダの独自の塗装技術「匠塗(TAKUMINURI)」が全面的に採用されており、濁りのない深みと触感を全面に出しながらもハイライトの鮮やかとシェードの深みのコントラストにもこだわっています。
心地よさに徹底的にこだわったインテリア
インテリアについては触れた時の心地よさを具体的な数値化にしたうえで、徹底的なこだわりを貫いているといいます。インテリアの全体的な印象は一見控えめ、派手さを排除しつつ高級感を感じさせます。
一方で、触り心地へのこだわりが柔らかなタッチと心地よさの形で実現しており、シフトやコンソールの操作パネルの触り心地などはこれまでのマツダにはない心地よさだと高い評価を得ています。
このインテリアへのこだわりが操縦性にも結びついている面もあり、スイッチを操作するときの人間の反応にも考慮したうえで、押す・引く・倒す・回すといった異なる動作に対して同じ感覚を得られる工夫が施されています。
それによってどの操作・動作においてもスムーズに行うことができ、滑らかな運転はもちろん、長時間の運転でも疲労を防ぎつつミスのリスクを軽減することができます。
「今もっとも美しいセダン」という評価もあり、マツダならでの魅力が凝縮された感もあるMAZDA3。マツダのファンはもちろん、セダンタイプの購入を検討している方にとっても非常に魅力的な車種といえるのではないでしょうか。