フェアレディZは、日産がこだわり続ける世界ブランドの本格派スポーツカーです。
初代より一貫してエレガントなクーペスタイルを維持し続けてきたフェアレディZ。
6代目がリリースされてすでに12年たちますが、これまで沈黙を守り続けてきたフェアレデイZがいよいよ2021年に7代目をリリースするとのウワサで持ち切りです。
今回は現行モデルを中心に、フェアレディZの魅力を紹介しましょう。
フェアレディZの特徴
フェアレディZの名は、ミュージカル映画のマイ・フェア・レディにちなんでつけられました。
1969年にデビューした初代Zのスタイルは、まさに貴婦人の美しさを備えたオシャレなスポーツクーペです。ただし、走りのニッサンと世界が評したレーシングカー張りのハイポテンシャルな走りが具現化されていました。
そして6代目となった現行モデルは、プラットフォームをスカイラインクーペから受け、ややコンパクトにしたショート&ワイドボディで存在感をアップしています。
一方、アルミニウム合金を多用した剛性の高いボディをベースにして、新たに走行性能を高めるための新機能が追加されたことで走りの豪快さを増しています。
最高出力336ps・最大トルク37.2kgmのモンスターエンジンと、パワーロスが極めて低い電子制御のマニュアルモード付7速トルコン式ATで、よりクイックリーでスポーティな走りが実現しています。
歴史
初代モデル(1969年 – 1978年)
初代Zは、1969年にダットサン・フェアレディの後継モデルとしてデビューしたガブリオレの本格スポーツカーです。
ヨーロッパではポルシェやフェラーリ―といった名車が名を連ねる中、それら高級GTを凌駕するために造られたニッサン渾身のスポーツクーペです。
世界総販売台数が55万台、当時のスポーツカーの売れ行きとしては空前の数字でした。その名声ゆえに、現在でもクラシックカーとしてオークションで高値を付けています。
2〜4代目(1978年 – 2000年)
その後フェアレディZは、20年以上の時間をかけて3度のフルモデルチェンジを行ってきました。
途中、生産中止が囁かれる場面もありましたが、カルロス・ゴーンがCOOに就任したときに、日産復活の第一歩としてフェアレディZのリニューアルデビューが計画されたことはあまりにも有名な話です。
5代目 (2002年 – 2008年)
カルロス・ゴーンの日産再建のプロジェクトで、最も力を入れたのが5代目モデルの開発でした。
リリースされたニューZは、クーペタイプ と ロードスター(ガブリオレ)の2種類だけ。どちらも純粋のスポーツカーで、2シーターだけのラインナップに絞り込んでいます。
つまり、2by2の日和見バージョンを徹底に廃して、3.5LV6の自然吸気エンジンを搭載することで、スポーツカーらしい走りにこだわっています。
6代目(2008年 – )
5代目をよりエレガントに、躍動的に磨き込んだのが6代目Zです。
ひと目で洗練度が確認できる素晴らしいプロポーションをしていること、そして走りに凄みを加味したこと。
ポルシェやフェラーリ―に劣らぬ一流ブランドとしての地位を確立したモデルです。
フェアレディZの燃費
6代目Zは絞り込んだボディとアルミ合金の剛健なシャーシ、パワーロスを配したミッション系に、AIアシストのドライビングと、燃費効率を高めるスペックにあふれています。
そこでカタログ燃費の数値ですが、JC08モード燃費で9.0〜9.2km/Lとあります。
この数値はズバリ、スポーツカーの中では低燃費だと言えるでしょう。1.4トンを超えるボディに、336psのパワーを発揮するのですから、9km/Lまで発揮できればむしろ驚きでしょう。
ちなみに、オーナーによる実燃費の方ですと、平均8.8km/Lとのことで、上々の値が出ています。
デザイン
エクステリア
現行の6代目Zは、ロングノーズが強調されたグラマラススタイルが印象的です。
また、複雑な多面構造のパネルワークで、実に生命感あふれる躍動的なシルエットを持っています。大草原を借るチータのように、美しくしなやかに、そして力強く疾走する姿に似ています。
この流麗なクローズドボディで、Cd値が0.3をはじき出しています。ですから、高速道路を走るZは風切り音さえ聞こえてきません。
フロントデザインはとてもシンプルで、最近主流の大型グリル&エアロバンパーといった派手な衣装は着ていません。また、リアビューはポルシェ・カレラのイメージで、背後から見るZは圧倒的な威圧感があります。
インテリア
内装は徹底した機能性重視のキャビンデザインで、かつ大人のオシャレ感にあふれています。シンプルで高貴なインテリアで統一されているのです。
本革のステアリングホイールとシフトノブ、バケットシートのホールド性はピカイチです。
レーサー気分でコックピットの滑り込み、下腹にひびくエキゾーストノートを聞くだけでうっとりしてしまうことでしょう。