高齢者になっても運転をし続けている人はいます。社会的にも問題視されていますが、その人の置かれた環境によっては車を手放すことが出来ない場合もあるのです。そんな時に注意したいのが、どんな車に乗るのかです。
年齢を重ねてくると判断力や反射神経が低下してしまうため、それを補う安全装置があるのかは重要なポイントになります。この選択によって事故が起きるのかどうかが分かれると言っても良いでしょう。
ここでは高齢者が車を選ぶときにはどんなポイントに注意するべきなのか、そしてどんな車種が高齢者に適しているのかを見ていきます。免許を返納せず、まだまだ運転する必要があるならチェックしておいて損はありません。
高齢者におすすめの車を選ぶ基準
高齢者が車を選ぶ際には、まず安全装備が充実しているのかで考えましょう。安全装備は交通事故を防ぐための様々な装置があります。
ブレーキに関するものだと、衝突の危険性を察知したら警報を鳴らす衝突防止警報装置、ドライバーが対応できない状態でも自動的にブレーキをかける衝突被害軽減ブレーキがあります。また踏み間違い時加速抑制装置があれば、踏み間違いが起きた時に急発進をストップさせて自動ブレーキも働いてくれます。
他にも車線逸脱防止警報装置や、アクセルとブレーキを自動制御することで車間距離を一定に保つACCもあると心強いです。これ以外にも安全装置には自動切換え型消灯や標識探知機能など、多くの種類があります。
大げさに思えるかもしれませんが、高齢者の運転はこれだけの安全装置があってようやく安心できるものです。自分ではまだまだ大丈夫だと思っても、実は知らないところで事故を起こしそうになっていたケースもあるので注意してください。
安全装備のある車という意味では政府が推奨しているセーフティ・サポートカーというものがあります。通称サポカーと呼ばれており、衝突被害軽減ブレーキが搭載された車のことです。
このほかにも車を選ぶポイントとして、暖色系カラーのコンパクトカーや、足腰への負担を考えて低床フロアの車を選ぶなど、高齢者だからこその選び方は色々とあります。色については好みがあるかもしれませんが、暖色系は膨張色で実際よりも大きく見せる効果があり、車間距離を広げて走ってもらえる効果が期待できるのです。
ちょっとしたポイントに思えるかもしれませんが、こういう要素を組み合わせることで高齢者が安心して使える車が見つかります。
高齢者におすすめの車種
ノート
高齢者が選ぶ車としておすすめのひとつが、日産のノートです。
特筆すべきはすべてのグレードで豊富な安全装置が搭載されているところにあります。先に紹介した踏み間違い時加速抑制装置を始め、安全運転をサポートしてくれる豊富な装備はとても魅力的です。
ノートはコンパクトカーであり、車内空間もかなり広くなっています。そのため広々としていて気持ちよく運転できるのもポイントです。燃費性能も良く、高齢者向けかどうかを差し引いてもおすすめできる車種となっています。
N-BOX
ホンダと言えば安全運転支援システムの「Honda SENSING」で知られていますが、ホンダのN-BOXはすべてのグレードにこのHonda SENSINGが搭載されています。軽自動車なので維持費も安く済むため、車は必要だけどできるだけ負担を軽くしたい人でも安心です。
軽自動車と聞くと装備面も最低限なものを想像する人もいますが、N-BOXはそんな中でHonda SENSINGを全グレードに装備した初の軽自動車として注目を集めました。
カローラスポーツ
トヨタのカローラスポーツは、スポーツと付いていますが実は高齢者向けとしてとてもおすすめできる車種です。もともとトヨタは安全装備の充実度からも注目されている自動車メーカーで、カローラスポーツにも標準で複数の安全装置が搭載されています。
特筆したい点としては、すべてのグレードに専用通信機であるDCMが搭載されている点です。この機能を使えばカスタマーセンターと通信できるので、何かトラブルがあったときでも安心して相談できます。車のこと以外に体調不良など自分自身の問題が起きたときも丁寧に対応してもらえるので、万が一の時も安心です。
高齢者の運転にはどんな車が必要なのかを考えよう
高齢化社会が進む中で、高齢者の運転にも注目が集まっています。踏み間違いによる事故も多く報道されているので、運転することに対して肩身の狭い思いをしている人は多いのです。
このような経緯があり、各種自動車メーカーも安全装置にはとても力を入れています。その中でも注目したい車種を紹介しました。ある程度の年齢になってこれからも運転を続けるべきか迷っているなら、しっかりと自分をサポートしてくれる車があることを知っておいてください。
車は自分の命を預ける重要な乗り物です。快適性も重要ですが、安全性についてもしっかりと考えてみてください。
