GT-Rといえば日産を代表する車種、と見なしている方も多いはず。その前身にあたる「スカイラインGT-R」も含め、長く日産のファンから「いつかは乗ってみたい車種」のトップクラスとして扱われています。
それだけにある意味「日産の顔」という面も持ち合わせています。
さらに日産の枠を超えて国産車における高級スポーツカーの代表格でもあり、スポーツカーを購入しようと思っている人にとっては無視できない選択肢となっています。
これだけ知名度が高い理由はデザインの素晴らしさに加えて、さまざまな機能を備えスポーツカーとして優れている一方で日常での利用、公道のドライブからレジャーでの使用など、幅広い用途においても優れた機能を発揮してくれる点が挙げられます。
目的やシチュエーションを問わず「スポーカーの醍醐味を味わえる車」との評価もしばしば見られます。
世界初の仕組みも取り入れられた日産ならではの特徴
特徴としてはエンジンを車両の前方に搭載するとともにクラッチ・トランスミッション・トランスファーを後方に配置する形を採用している点がまず挙げられます。
パッと見ただけでは気づかない特徴ですが、これは世界初の仕組みであり、「プレミアムミッドシップパッケージ」と呼ばれています。
なぜこのような特徴的な配置が採用されたのか?それは環境を問わず安定した操縦性を維持したまま高速で走行できる点を重視したからだと言われています。
この配置は前後の重量配分を従来の車に比べて安定させることができるので、高速時においても走行が安定しやすいのです。
さらに、通常の車ならエンジンの後方にあるトランスミッションが別の場所に配置されたことで、エアフローがより最適化され、ダウンフォースも強化することに成功しています。こうしたドライバーが運転している時にあまり気づかない部分にこだわっている点こそ、GT-Rがスポーツカーとして高い評価を得ている理由の一つといえるでしょう。
さらに安全性を重視するため、横滑りを防ぐための装置として「VDC-R」を採用。これは走行速度が時速200キロメートルを超えた場合でも制御が機能する優れた性能を備えており、この点もいかなる環境においても安定した高速走行を可能にするというGT-Rのコンセプトが継承されています。
多くのファンを獲得してきたGT-Rの歴史
GT-Rの歴史をどこまで遡るか?現行のシリーズが発売されたのは2007年ですが、その前に触れておかなければならないのが「スカイラインGT-R」シリーズです。30代以上のドライバーにとっては、現在でもこちらに愛着を持っている方も多いはずです。
スカイラインGT-Rシリーズは1969年に登場、まさに日産のブランドを国際的に高めるきっかけとなったシリーズとして長年愛され続けてきました。現在でも中古市場において高い人気を得ています。
現在のGT-Rはこのスカイラインシリーズの後継として販売が開始されたもので、デザインやエンジンなど基本的な部分も引き継いだ形となっています。
2019年現在で「Pure edition」「Black edition」「Premium edition」「Track edition engineered by nismo」「Nismo」「Nismo N Attack Package」の6種類がラインナップされています。
GT-Rの燃費性能はどの程度?
燃費性能に関しては公式の数字で7.8km/L〜8.7km/L。
気になる実燃費に関しては7.0〜7.5km/L程度が一般的な数値とされており、それほど公式との落差はなく、なかなか優れたレベルにあると言えそうです。
GT-Rのデザイン
これぞGT-R!エクステリアの高級感が魅力
スカイラインシリーズから現在のGT-Rにシリーズへ引き継がれたことで、デザインが全体的に洗練された印象になりました。
スカイラインシリーズの頃はスタイリッシュなデザインの中に重厚な雰囲気も備えていましたが、現在のGT-Rではどちらかというと流麗な印象が強めに出ています。とはいえ、高級スボーツーならではの深さや高級感はスカイラインシーズと変わっていません。
ポイントとしては、空気抵抗の低減など性能面を意識して全体のバランスを重視しているため、流麗な印象になっている点でしょう。
またすり傷、引っかき傷などを時間の経過とともに目立たなくさせる「スクラッチシールド」という塗装が使用されています。これはボディに軟質樹脂を配合した特別な塗装を施したもので、すり傷・引っかき傷を時間の経過とともに平坦に整える性能を備えています。これによって、日常生活の中で乗り続けても美しく洗練された見栄えを維持することができるわけです。
洗練されたファッショナブルなインテリア
インテリアは非常にファッショナブルな面を重視しており、エクステリアの洗練された雰囲気と非常によくマッチしています。これもスカイラインシリーズから変わった部分のひとつでしょう。
重厚な雰囲気を感じさせ、しっかりと操れるシフトレバー。見やすく、しかもシンプルで洗練されたデザインが魅力のITコマンダー。こちらもシンプルで見やすさを重視した8インチディスプレイなど。加えて個性的かつカラフル・スタイリッシュなシートが車内の空間を特別な雰囲気にすることに成功しています。
なお、澄んだ響きにこだわった車内オーディオでは、電力消費も考慮したデジタルアンプのPWMアンプが採用されています。
このように現在でもGT-Rは日産の顔として非常に魅力的な面を備えた特徴・機能を数多く備えており、高い評価を得ています。