フォレスターは、スバルのクロスオーバーSUVとして1997年から販売されているモデルです。
幾度かフルモデルチェンジが施され、2020年現在で5代目モデルとなっています。
フォレスターの特徴
フォレスターの特徴は、ボンネットが独立し、前後にブリスター状のフェンダーを持ったスタイリングです。安定感があると同時に、見晴らしの良さとスタイリッシュさも感じさせます。
シンメトリカルAWD機構により優れた走破性を実現するとともに、低い重心による独特な走りのフィーリングが感じられると人気です。
フォレスターは日本国内だけでなく海外でも多くの国で販売されています。
アメリカやカナダなど北米を始め、中国やインド、タイなどのアジア諸国、オーストラリアやロシアなどでも好評で、累計生産販売台数が100万台を突破するのに最初の生産から10年もかからなかったほどです。
2005年の段階で、フォレスターの販売台数のうち80%以上が海外の実績でした。
このように、フォレスターは、スバルの考える世界戦略において基幹を担うモデルとなっています。
歴史
初代
先述の通り、フォレスターが初めて発売されたのは1997年で、20年以上も前にさかのぼります。
フォレスターのモデルとなったSUVが初登場したのが1995年の東京モーターショーで、その際には「ストリーガ」という愛称でお目見えしました。そのSUVが持っていたコンセプトを、2年後にフォレスターとして実現した形です。
当時、このクラスのSUVは、トヨタ、三菱、ホンダなど群雄割拠であり、各メーカーが人気車を展開していました。
少し遅れて登場したフォレスターは、大型SUVとステーションワゴンの中間という位置づけであり、本格的なオフロード向けというより、オンロードでもしっかり走ることが強調されたのが特徴です。
初代フォレスターは、プラットフォームとしてインプレッサのベースを受け継いでおり、水平対向の2.0LターボエンジンとシンメトリカルAWDを組み合わせることで、安定した走行性能を実現したモデルでした。
オフロード性能の高さもあって、ライバルがひしめくなかで早くもスバルを代表するほどの人気モデルとなります。
高出力のエンジン、動きの良いサスペンション、グイグイ曲がるハンドリングと、まるでスポーツカーのような性質を持つSUVに仕上がりました。
2代目
フォレスターに初めてフルモデルチェンジが施され、2代目となって再登場したのが2002年です。
初代モデルがそうだったように、オンロードでの走行性能は相変わらず高く、初代よりさらに快適性を強めたモデルとも言えるでしょう。
初代モデルと同じく、2.0Lの無加給エンジンとターボエンジンが採用され、スポーツテイストの強さを打ち出した1台でした。
3代目
3代目フォレスターは2007年に発売されます。
2代目モデルよりプラットフォームが大幅に改良され、ボディサイズも大きくなり、高さもより強調されたことで大型SUVらしさが強まりました。
シャシーが強化されたことで、オフロード性能は歴代最高レベルまで向上し、幅広いフィールドで力を発揮する本格的なSUVへと進化を遂げました。
4代目
続く4代目モデルは2012年に登場します。
統合制御システムのX-MODEがシンメトリカルAWDに組み合わされたことで、悪路走破性がさらにアップしました。
さらに、スバルの予防安全装置「アイサイト」が採用されたことに加えて、2.0Lターボエンジンが直噴化されたことにより、安全性と環境性がアップした点も魅力です。
5代目
そして、現行の5代目モデルへと至ります。
2018年に登場した現行モデルは、ボディサイズが4625mm×1815mm×1715mmと先代モデルよりも大型化したのが特徴です。
グレード構成は、ベースグレードの「Touring」、上位グレードの「Premium」、スポーティーな「X-BREAK」、そしてハイブリッドである「Advance」の計4種類となっています。なお、「Advance」のハイブリッドシステムは、いわゆるマイルドハイブリッドです。
「e-BOXER」という名前で、ガソリンエンジンとモーターの組み合わせによるシステムとなっています。
燃費
フォレスターのガソリンモデルには3つのグレードがあるものの、燃費の差はありません。
燃費性能はガソリンモデルとe-BOXER搭載モデルで分かれます。
カタログによると、ガソリンモデルの燃費が14.6km/L、e-BOXER搭載モデルが18.6km/Lです(どちらもJC08モード)。
デザイン
フォレスターの内装は、外観と同じく力強さを感じさせるデザインです。センターコンソールが太く、SUVらしさを感じさせるとともに、インパネは水平基調で広さを感じさせます。
デザインと同時に機能性も両立しているのが特徴です。
コックピットからの視界が良好で、操作系の配置は機能的になっており、スイッチ類も扱いやすい大きさと配置になっています。
さらに、ラゲッジスペースも使いやすさに配慮したデザインとなっており、収納力は非常に高いです。