2006年には販売が終了し、現在入手するには中古車市場を探すしかない状態です。
こんなセルシオの燃費やエクステリア、インテリアデザインや燃費について語っていきたいと思います。
セルシオの特徴
北米における1990年頃の日本車の評価は、いわゆる大衆車であり、高級路線に入り込むことは難しい状況でした。
そこで徹底したマーケティングを行い、快適性や高品質を追求し、打倒メルセデス、打倒リンカーンとして、高級車市場に打って出たのが初代レクサスLSです。このレクサスLSが、日本名ではセルシオという車名で販売されました。
日本ではトヨタの旗艦車であるクラウンよりも高級車という位置づけとして販売されており、日本車の中でも最高級の車のひとつとなっていました。
しっかりした車体と高級なサスペンションで快適な乗り心地を実現し、高級感のあるエクステリア、インテリアで、バブル経済真っ只中ということもあり非常によく売れました。
現在でもセルシオを評価する声は多く、レクサスの高級セダンが販売されるたびに、このレクサスよりもセルシオの方がよかった、という声が上がるほどです。
歴史
トヨタセルシオは1989年に販売が開始されました。
5年後の1994年にはフルモデルチェンジが行われ、エクステリアデザインはそれほど変更はないもののシャーシに大幅な変更が加えられ走りは一新しています。
高級車の宿命、重い車重に対応するためにブレーキが強化され、ホイールベースの延長に伴い直進安定性は良好になり後部座席も広くなっています。
現在、多くの車で採用されている、いわゆるオートワイパーが、初めて採用されたのもこの2代目セルシオです。
2000年には3代目が発売になりエクステリアデザインが大幅に変更されています。エンジンも4000ccのV型8気筒から4300ccのV型8気筒にボアアップされ、パワーもあがっています。
この3代目が最終型になり2003年に販売が終了し、コンセプトはレクサスに受け継がれる形となっています。なお、2003年に販売が終了した3代目セルシオですが、バックオーダー解消のために製造自体は2006年まで行われており、2006年の11月に新車登録された、という珍しい個体も存在しています。
セルシオの燃費
セルシオの最終型であるXF30型のカタログ燃費は8.9km/Lと、現在の基準から考えるとかなり厳しい数字となっています。
当時はハイブリッドシステムなどはありませんので、大排気量V8エンジン搭載の重量級高級車ですので、これくらいの燃費になるのは仕方がないところです。さらに、当時は燃費測定方法も現在とは違い、実際の走行とはかなり乖離していました。
実燃費としては、高速道路では7km/L行けばいい方、一般道では5km/Lを切ることも普通、という口コミが多くあります。
しかもV型エンジンですので燃料はハイオク指定、ガソリン代はそれなりになることを覚悟してください。なおガソリンタンクは大きいので、航続距離に不安はありません。
デザイン
エクステリア
セルシオのエクステリアデザインは大きくわけて2種類、初代と2代目はほぼ変わらず、3代目で大きく変わっています。
初代、2代目は角ばった、今のトレンドのデザインから見るといささか古さを感じます。3代目では曲線が多用されるデザインに変更され、現在の自動車のラインに近づいています。
3代目になるにあたり、フロントマスクやボンネット、フェンダーなど、変更は多岐にわたりますが、一番の違いはヘッドライト、ちょっと釣り目になり力強さが増しています。
口コミでは初代、2代目、3代目とも、上品かつ高級感を感じるデザイン、と好評ですが、大きい、という声が一番多くありました。前長が5015mmと5メートル越え、全幅は1830mmとなっており、大型化した現在の車とほぼ変わりません。
なお、2020年現在中古車として販売されているセルシオは、ローダウンや大径ホイール装着など、いわゆるVIPカーカスタムが施されている物が多く、ノーマルを探すにはかなり苦労する状況です。
インテリア
セルシオのインテリアデザインは非常に評判がよく、高級感が感じられる素晴らしいデザインだ、という口コミが多くあります。
樹脂も使われているものの表面の加工に工夫がしてあったり、ウッド調のパネルが貼られていたり、と細かい演出が施されています。
シートも革張りの物が多く、新車当時は座り心地も極上、長く走っていても疲れない車でした。自分で運転しても楽しいですし、後部座席に乗っても広さがあり快適に過ごせます。
なお、これを書いている2020年現在で、セルシオを探す場合にインテリアについて注意すべき点としては、シートのヤレが挙げられます。やはり古い車ですので、革張りとなると表面の劣化が進んでいます。