多数の企業がカーシェア業界に参入し、ここ数年でカーシェアの会員数は急増しました。いまやすっかりお馴染みの存在になったと言えるでしょう。
高くなる一方のマイカーの維持費と若者のクルマ離れを考えると、この先もカーシェアはどんどん広がっていくのではないでしょうか。
そんな状況にあって、最近、カーシェアの意外な使い方が広まっています。
カーシェアの使い方と言われても、ふつうはレンタカーとほぼ同じようなものと思ってしまいますが、なかにはカーシェアを利用したのにまったく車を走らせない人が一定数いるのです。いったいどういうことでしょうか。
一般的なカーシェアの利用方法
カーシェアの利用法というと、レンタカー代わりが一般的です。スマホで予約するだけですぐに乗れるので、旅行など遠出の際には、今ではレンタカーではなくカーシェアを利用する人が増えています。
また、15分単位で借りられるため、マイカーを持たない人が大きな買い物をする時など、必要な時に必要な時間だけ利用するというのも一般的ではないでしょうか。
それ以外には、免許取り立ての学生に多いですが、カーシェアを使った運転の練習です。カーシェアの利用料金には保険も含まれているため、免許取り立てでも安心ですから、練習がてら近所をちょっと運転するという使い方もよく見られます。
また、ラインナップに輸入車を揃えるカーシェアもあるため、「自分では買えない外車を運転したい」「かっこいい車でドライブデートしたい」なんて人もたくさん利用しています。
ドライブする以外の使い方
ところが、最近は自動車を運転しない使い方がカーシェアの利用者に広まっていると言います。
カーシェア会社の担当者も想定していなかったそうですが、実際に利用者のうちの一定数は、自動車を借りてもまったく走っていないことがわかったのです。
では、運転する以外にどのような使い方があるのでしょうか。
休憩や仮眠の場所としての利用
ビジネスパーソンに多いのが、休憩や仮眠の場所としてカーシェアを利用するです。
外回りの人だと、途中で休憩したくても適した場所が見つからないこともあります。喫茶店やファミレスに入るよりも安上がりで、一人だけの空間を確保できるということで、カーシェアが仮眠用のスペースとして密かに注目されているのです。
ロックさえすれば防犯面も安心ですし、これはなかなか賢い使い方と言えるのではないでしょうか。
電話するための利用
次もビジネスパーソンによく見られますが、電話するためにカーシェアを使う人がけっこういます。
外で電話するより静かな車内なら話に集中できますし、資料を広げたりビデオ通話をしたりなども簡単ですから、確かに仕事のうえでも便利です。
外出中に電話の必要がある場合、これまでなら喫茶店などに入るという人が多かったですが、そういう他の人もたくさんいる店内の場合、周りの話し声で電話の声が聞こえにくいこともありますし、逆に静かなところだと、周りに気を使って電話しにくいこともあります。
気兼ねなく快適に電話できるスペースと考えると、カーシェアはクルマを運転しないビジネスパーソンにも便利なサービスと言えるでしょう。
化粧直しや着替えのための利用
女性に多いのが化粧直しや着替えのための利用です。人目を気にすることなく出先でメイクできることを考えると、確かにカーシェアは便利です。
また、ハロウィーンなどのイベントごとで出先で着替える機会がある時に、駅のトイレなどではなくカーシェアでクルマを借りてゆっくり着替えるという人も増えています。
お金はかかりますが、荷物をそのまま置いておくことでコインロッカー代わりにもなるのがポイントです。
駅や施設のコインロッカーの場合、すぐに全部埋まってしまいますので、カーシェアで確実に場所を確保できると思えば決して高くありません。それに、コインロッカーには入らない大きな荷物も安全に置いておけるので使い勝手も良いです。
カラオケボックス代わりの利用
ほかには、カラオケボックス代わりにカーシェアを使うという人もいます。
最近のカーシェアは、だいたいどの車にもBluetooth機能がありますから、スマホの音楽を簡単に車内で流せます。
スマホアプリのなかには採点や録音の機能があるカラオケアプリもあるので、確かにカラオケボックスに行かなくても本格的なカラオケを楽しむことができそうです。
止まっている車内で歌っていると通行人にジロジロ見られてしまいそうですが、そこさえうまくクリアできればカラオケボックスとしての使い方もありでしょう。
まとめ
仮眠や電話用のスペース、メイクルームやカラオケボックス代わりなど、カーシェアの変わった使い方を紹介しました。
エンジンをかける場合、バッテリー上がりに注意が必要ですが、気をつけながらマナーを守って使えば、別にクルマを走らせなくても全然問題はありません。
もちろんドライブなど通常の使い方で楽しめばよいのですが、運転する以外にこういう使い方もあることを知っておけば、いざという時に役立つのではないでしょうか。