燃料電池自動車とは?世界中の自動車メーカーによる新たな取り組み

calendar_today 2021/03/16

燃料電池自動車とは?世界中の自動車メーカーによる新たな取り組み

石油や石炭などの化石燃料がやがて枯渇すると予測されている中で、クリーンエネルギーで稼働する自動車の需要は年々大きくなっています。

そうした状況において、日本国内だけでなく世界中の自動車メーカーが次世代自動車の一つとして積極的に取り組んでいるのが「燃料電池自動車(FCV)」です。

ガソリン車と比較して環境へ与える負荷がほとんどないということから、燃料電池自動車の開発・製品化をサポートしている政府も少なくありません。

このように、燃料電池自動車は私たちの身近な存在となりつつある期待の自動車なのです。

燃料電池自動車とは?

「燃料電池自動車とは?」「電池を入れることで自動車が動くの?」という疑問を持つ人は珍しくありません。

燃料電池自動車とは、水素と酸素を燃料電池内で化学反応させて電気を生み出し、その電気エネルギーによって駆動用のモーターを動かす自動車のことです。

ガソリンや軽油などの燃料を入れる必要は一切ありません。ですから、排気ガスによる大気汚染などのリスクが全くないという魅力があります。

燃料電池自動車には水素タンクが設置されており、タンクの容量が大きければ大きいほど連続航行距離が長くなります。燃料電池を駆動させると水素が消費されていくので、定期的に水素ステーションで充填をする必要があります。

燃料電池自動車が持つ強みとメリット

環境負荷が非常に低い

燃料電池自動車を選ぶ最大のメリットは「環境負荷が非常に低い」という点でしょう。

先述の通り、自動車の駆動に必要な燃料は水素と酸素のみで、化学反応による排出物は水蒸気だけです。温室効果ガスとされている一酸化炭素や、汚染物質とみなされている窒素酸化物などが排出されることは一切ありません。

ですから、環境保護の観点からすると非常に貢献度が高い自動車のスタイルと言えるわけです。

燃料の効率が非常に良い

燃料の効率が非常に良い」という点も燃料電池自動車の強みです。

水素と酸素による燃焼効率は、ガソリンやディーゼルの2倍以上とされています。

また、低速域でも燃費が変わらないというのも魅力でしょう。

一般的に、ガソリン車は高速域で走行すると燃費が良くなる一方、低速域で走行し続けると燃費がかなり悪くなります。これはエンジンの燃焼効率が下がってしまうためです。

一方、燃料電池は常に一定の燃焼効率を維持し続けるので、走行速度によって燃費が悪くなるという心配がありません

連続航行距離が長い

3つ目のメリットは「連続航行距離が長い」という点が挙げられます。

ハイブリッド車やプラグインハイブリッド車も電気バッテリーを搭載しているものの、バッテリーだけで走行できる距離は最大でも20km程度とされています。

一方、大容量の水素タンクを搭載した燃料電池自動車は、最大500kmから600km前後の連続走行が可能です。これはガソリン車とほとんど変わらない水準と言えるでしょう。

燃料の充填時間が短い

加えて、燃料の充填時間が短いという点も強みです。

プラグインハイブリッド車の場合、ディーラーの高速充電スタンドへ接続しても満タンになるまで1時間程度は必要となります。

一方、燃料電池自動車の水素タンクを充填するのに必要な時間は3分から5分程度で、ガソリン車とほぼ変わりません

ですから、時間をより有効に活用できるというわけです。

燃料電池自動車のデメリットと課題を知ろう

水素ステーションが少ない

燃料電池自動車を購入する前に覚えておくべき1つ目の注意点は「水素ステーションが少ない」ことです。

全国で水素ステーションは100か所余りとなっており、そのほとんどは都市部に集中しています。

プラグインハイブリッド車や電気自動車用の充電ステーションは20,000か所に届こうとしていることを考えると、充填施設の少なさはデメリットといえるでしょう。

特に、都市部以外で購入を考えている人はどのように充填するかを必ずチェックしておく必要があります。

販売価格が高い

2つ目のデメリットは「販売価格が高い」ことです。

燃料電池自動車の要である燃料電池では、触媒としてレアメタルの1つとされる白金が使用されています。

それが車体の販売価格へ反映されて、1台当たり500万円から700万円という価格設定になっているのです。

国による補助金制度を活用したとしても、それほど大きな割引となるわけではない、というのが実情であるため、一般所得者層にはなかなか手が届かない状態になっています。

駆動音が静か

3つ目の注意点は「駆動音が静か」であることです。

ガソリン車とは異なり、駆動音はとても静か周囲に騒音で迷惑をかける心配がないというのはメリットである一方、高齢者や耳の不自由な人は車の接近に気づきにくいというデメリットもあります。

まとめ

次世代自動車の一つである燃料電池自動車は限りある資源を守り、環境を保護するという目的に大きく貢献できる素晴らしいモデルであり、ドライバーにとって直接的なメリットも数多くあります。

水素ステーションなどインフラの整備が進むことで、燃料電池自動車はさらに普及し、シェアを拡大していくことでしょう。

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