車の手入れをする上で、どうしても注意が怠りがちになってしまう場所があります。
車内や、車内にいる状態でも確認できる箇所はわかりやすいです。でも、車を後ろから見ないとわからない箇所、たとえばそう、ブレーキランプやテールランプといったパーツは、普段なかなか気にすることもなければ、球切れに気づかなかった、なんてこともあるのではないでしょうか。
実際、普段運転しているなかで、ブレーキランプやテールランプにまでなかなか意識がまわりませんよね。前を走る車のランプが切れているのを見て、もしかして自分も……とはじめて考える人も少なくないでしょう。
ブレーキランプ・テールランプは自分で交換できる
テールランプは視界の悪いときに後続車に車の存在を知らせるために用いられるランプのことを、そしてブレーキランプはブレーキペダルを踏んだときに赤く点灯するランプのことを指します。
テールランプやブレーキランプは白熱球が主流で、使用していくとフィラメントが消耗されていき突然切れてしまいます。
近年、流行っているLEDライトも比較的寿命が長いといわれていますが、寿命がきてしまえば唐突に切れてしまいます。
でも、消耗品のランプをわざわざ業者に頼んで交換するのもコストがかかる上に億劫ですよね。
そんな悩みを抱えている方、実はブレーキランプ・テールランプは自分で交換できます。
交換方法
ブレーキランプ・テールランプを交換するのはとても簡単です。
必要なものは、交換するためのブレーキランプ・テールランプ用の電球、それに大きさに合ったドライバーだけです。
テールランプを取り外す
まず、車からテールランプを取り外します。車種によっても違いますが、基本的にはドライバーでネジを外すだけで外れると思います。
ただその際、テールランプがツメで固定されているので、力ずくに外そうとするとツメが折れてしまいます。ご自身のテールランプのツメの構造をよく理解して、慎重に外しましょう。
ソケットを引っこ抜いて交換する
テールランプを外すと裏側にソケットがあると思います。そのソケットをつまんで、左に90度回して引っ張ることで引っこ抜くことができます。
すると、ソケットに電球が刺さっているので、電球を取り出して新品のものと交換します。
交換し終わったら、一度点灯を確認してみましょう。ここで問題なく点灯が確認できていれば、ソケットを引っこ抜いたときと逆の要領でソケットをテールランプに押し込んで、右に90度回転させます。
テールランプをはめなおす
最後に、テールランプをツメに注意しながらはめなおして、ネジで固定すれば完了です。
ブレーキランプ・テールランプ切れは道路交通法違反
速度超過や車体の改造など、メジャーな違反は気をつけているといった人でも、ブレーキランプ・テールランプの球切れまでは気にしていなかったという人もいるのではないでしょうか。
ブレーキランプ・テールランプが切れたままの走行は道路交通法違反に問われてしまいます。気づきにくいランプ切れですが、気づかなかったではすまないということです。
国交省が定める「道路運送車両の保安基準」に以下とあります。
- 車の後面2箇所に赤色のランプをつけること
- 車体中心から対称の位置になるように配置すること
- 明るさは電球が5W以上かつ30W以下で、夜間300m離れた位置からでも視認できる程度の照度が必要
それでは具体的に、違反をしてしまった場合はどのような処置が取られるのでしょうか。
テールランプの片側のみが切れていた場合
テールランプの片側のみが切れていた場合は、警察官からの注意、または切符を切られる程度で済まされることが多いようです。
道路交通法違反ではあるものの、発見した警察官によって対応はまちまちといったところでしょうか。
しかし違反は違反なので、ランプ切れを発見次第、すぐにでも交換したほうがよさそうです。
テールランプの両側が切れていた場合
テールランプの両側が切れていた場合は道路運送車両法の第47条にある、保安基準に適合するように自動車を維持する責務を負う旨に抵触してしまいます。
「違反点数1点」加えて普通車だと罰金7000円、大型車だと罰金9000円、二輪車は罰金6000円、原付および小型特殊車両は罰金5000円を科せられてしまいます。
反則金を納めないまま、期限を過ぎてしまった場合にはさらに、3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金が科せられてしまいます。
気づかないまま走行していると思ったより高くついてしまった、などという状況にならないためにも、定期的にテールランプやブレーキランプが切れていないか確認するようにしましょう。
まとめ
ブレーキランプやテールランプは球切れに気づきにくい場所ですが、知らなかったじゃすまされないのが現実です。
ブレーキランプ・テールランプの付け替えは1人でも行える簡単な作業。思わないところで罰金を科されないためにも、これを機に一度ランプを確認してみてはいかがでしょうか。