サブスクリプションサービスがさまざまな分野で人気です。音楽や雑誌購読、映像配信など活用範囲は広く、利用している人も多いことでしょう。
ところで、最近自動車業界にもサブスクリプションサービスの波が押し寄せ、新たな自動車の保有スタイルが構築されつつあります。
そこで車のサブスクリプションサービスに焦点を当ててみることにしましょう。
車のサブスクリプション（定額制）サービスとは
サブスクリプションサービスとは、権利に対して対価を支払うサービスのことを指します。
NetflixやSpotifyなど映像や音楽配信サービスを利用している人が増加していますが、これらのサービスもサブスクリプションサービスの一つです。
これを車に応用し、マンスリーオーナーなどの形で車を所有するのが自動車のサブスクリプションサービスです。現在、CMを目にするトヨタの「KINTO」やホンダの「Honda マンスリーオーナー」などがあります。
サブスクリプションサービスは車を購入するのとは異なり、契約期間を設定してその期間だけ車のオーナーになることができます。
すでにある自動車のサービスの中で、基本的な中身はカーリースに似ています。レンタカーやカーシェアリングサービスとは内容が異なる部分が多いです。
サブスクリプションの特長
自動車のサブスクリプションサービスの特徴は、車の購入手続きをすることなく、毎月契約した金額を支払うことで車を運転できるということです。
支払いがシンプルになる
実際に車を購入する場合、購入に必要なさまざまな費用を支払わなければならず、税金や車検などの費用もすべて自分で支払う必要があります。
サブスクリプションサービスを利用すると、購入手続きを踏む必要がありません。税金の支払いもすべて費用に含まれているので、支払いがシンプルになります。
その他にも車検などの面倒なメンテナンスはすべてカーディーラーが実施してくれるので、車検に関わる面倒な手続きなどからも開放されます。
メンテナンス費用も利用料金に含まれる
契約期間を定めるという話をしましたが、サブスクリプションサービスは契約期間中は自分の車のように利用することができます。レンタカーのように数日から数週間といった短い期間で返却する必要はありません。
1年契約であれば、1年間は返却する必要がないのです。この間のオイル交換や定期点検などのメンテナンスはカーディーラーが行います。
これが何を意味しているのかというと、毎月の利用料金の中にメンテナンス料金などが含まれるので、維持費が定額になるということです。
シンプルな生活を心がけたいという人には、サブスクリプションサービスが向いていると言えるでしょう。
転勤が多くても車を確保しやすい
職種によっては転勤族の人もいます。
例えば、3年間赴任先で過ごすことになり、自宅で家族が車を運転したい場合、新たに車を購入しなければいけなくなるかもしれません。
もしサブスクリプションサービスを活用すれば、赴任先で簡単に車を確保することができますし、場合によっては会社がその費用を負担するということも可能かもしれません。
ところで自動車のサブスクリプションサービスはカーリースと似ているように感じますが、実際のところカーリースとは異なるサービスです。その違いについても把握しておきましょう。
カーリースとの違い
カーリースとサブスクリプションサービスの違いはいくつかあります。
その違いを把握して、どちらにするか決めることをおすすめします。
契約期間
自動車のサブスクリプションサービスには契約期間があります。これはカーリースと同じで年単位が基本です。
カーリースは複数年の長期契約なのに対し、サブスクリプションサービスは1年単位での比較的短期間での契約になります。
カーリースも1年単位で契約できるものがありますが、サブスクリプションサービスの登場で1年程度の契約のカーリースはサービスを中止しているケースも見られます。
料金
カーリースとサブスクリプションサービスの料金は毎月一定額です。
この点は基本的に同じですがカーリースの場合、契約満了後の車両返却に伴う車の売却費用が引かれることがあります。
これに対してサブスクリプションはそのような考えが無いため、予め定められた料金プランに基づいて毎月の支払額が決定した後は常に一定です。
支払いに変化がないのがサブスクリプションサービスです。
諸費用
カーリースの場合、任意保険は自分で加入することが多いです。そのためリース料金とは別に自動車保険料がかかります。
サブスクリプションサービスなら自動車保険もすべて料金に含まれているので、支払いが一本化できるというメリットがあります。
まとめ
カーリースとサブスクリプションサービスはよく似ているサービスです。
長期的に契約する場合にはカーリースを、1年単位で車を持ちたい場合にはサブスクリプションサービスをといったように、使用期間によって使い分けると良いかもしれません。
料金体系に若干の違いはありますが、任意保険もセットになっているものを選びたいという人には、サブスクリプションサービスがおすすめです。
