スズキからはいろいろな車種が販売されていますが、その中の一つにスペーシアがあります。ジャンル的にはスーパーハイトワゴンに該当する車です。
スーパーハイトワゴンはダイハツがタントを販売して以来、一つのジャンルとして確立しました。
軽自動車というとどうしても狭いというイメージがありますが、車高を高くしたことで、車内空間が広く確保できるようになりました。コンパクトサイズなのに広く利用できることから、ファミリーカーとして人気を博しています。
スペーシアはデザイン性に優れ、スーパーハイトワゴンのマーケットでも高い存在感を発揮しています。
スペーシアの特徴
高い実用性
スペーシアが人気の理由として、実用性の高さが挙げられます。
たとえばガラスをできるだけ広くレイアウトすることで、周囲の交通状況が見やすくなっています。安全運転を希望している人にとっては満足度が高いでしょう。
またシートリフターも装備されているので、どんな体形の方でも運転しやすい高さに自由に調節できます。
充実した安全装備
安全装備が充実しているのも、スペーシアも特徴の一つ。
いろいろなシリーズがラインナップされていますが、そのほとんどにデュアルカメラブレーキサポートが標準装備されています。
カメラで先行車を検知して、衝突しそうであれば自動ブレーキが作動する仕組みで、アクセルとブレーキの踏み間違いによる誤発進抑制機能も装備されています。
ボディには衝撃吸収構造を採用することで、万が一事故を起こした場合でも体に極力ダメージを与えないような仕組みになっています。
歴史
初代
スペーシアが販売開始されたのは、2013年のこと。2008年からスズキから販売されていたパレットに実質的な後継車種として、市場に投入されました。
車種名を変えたのは、室内寸法や軽量化、燃費性能などの面で大きく進歩したためといわれています。両側スライドドアや副変則機構付CVTなどはパレットからそのまま引き継がれています。
初代モデルは自動車業界でも高く評価されました。
実際、2013-2014の日本・カー・オブ・ザ・イヤーの中でスモールモビリティ部門賞を受賞。スモールモビリティ賞とは最も優れた軽自動車に贈られる賞です。これだけ見ても、いかに優れた軽自動車であるかがお分かりになるでしょう。
2代目
2017年には2代目モデルが市場に投入されました。ちなみにこの2代目モデルが、2020年現在現行モデルになります。
大空間設計と言って、より車内スペースを広く設けることで快適性を追求しています。サイズアップをした半面、軽量化対策も施されています。車両重量は20kgの増加に抑制されました。
さらに全車マイルドハイブリッド化したことで、燃費性能を高めています。
スペーシアの燃費
スペーシアの特徴の一つに、優れた燃費が挙げられます。非ターボエンジンのシリーズではリッターあたり32.0kmとなっていますが、これは同じクラスの中ではトップレベルの数値。
なぜこれだけの高い燃費を記録できるかというと、簡単に言うといろいろなテクノロジーが導入されているからです。アイドリングストップシステムやS−エネチャージなど、無駄にガソリンを消費しないようなシステムをいろいろと採用されています。
ちなみにインターネットに投稿されている実燃費を見てみると、15〜18kmといったところです。少しカタログ値と比較すると乖離が見られます。
しかしこの実燃費でも決して悪い数値ではありません。ライバル車種のN-BOXと比較しても、スペーシアの実燃費の方が高いです。
ライバル車種と比較しても高い燃費を出しているので、ガソリン代節約を重視している人はスペーシアの購入がおすすめです。
デザイン
エクステリア
新型スペーシアのエクステリアのデザインのコンセプトは、スーツケースといわれています。
スーツケースというと旅行をするときに欠かせないアイテムで、いろいろな場所に一緒に移動するたびに、愛着が湧くものですよね。このように運転するたびに愛着の湧くような車という意味で、新型スペーシアは開発されました。
スーツケースに似たようなデザインも実際に随所に採用されています。
例えばフロントフェイスのグリルのところには、ジッパーのようなデザインが施されています。またグリル下の開口部には、スーツケースハンドルのようなフォルムをした個所も見受けられます。
インテリア
新型モデルは先代と比較して、よりスタイリッシュになった印象です。
先代モデルは軽自動車っぽさが、特にインパネに見られました。しかし水平基調のデザインとなったことで、もっさりした印象がかなり払しょくされています。
ほかにもインパネには収納ボックスが取り付けられているのも大きな特徴。助手席側に設けられたもので、いろいろな小物を収納できるようになっています。
このように使い勝手の良さも追求しているのが、新型スペーシアのインテリアの魅力です。