デザインや燃費はどう?ダイハツが誇る軽オープンスポーツカーのコペン

calendar_today 2020/07/27  refresh 2020/08/20

コペンとは、ダイハツが販売する軽自動車のオープンスポーツカーです。

2002年に初代モデルが発売され、軽自動車では初の油圧機構による電動開閉ルーフを採用したことで話題となりました。

コペンの特徴

コペンは、小さいボディに大きな夢を乗せるというコンセプトで、少数のユーザーを対象に開発されました。

ファミリー層向けに大量生産されるタイプの車とは違い、スポーツカーを所有する喜びや操る楽しさを味わいたい限られたユーザーのための軽オープンスポーツカーです。

その魅力は、電動開閉式のハードトップルーフに詰まっていると言えるでしょう。

ルーフは、センターコンソールのスイッチ操作によりわずか20秒でフルオープンします。信号待ちの間にも開閉可能で、周囲の人の目を引き付けるのもユーザーにとっての楽しみです。

歴史

リーザスパイダー

ダイハツにとっての軽オープンスポーツカーは、実は「リーザスパイダー」という1992年に登場したモデルが最初です。

当時、マツダ・オートザムの「AZ-1」、ホンダの「ビート」、スズキの「カプチーノ」と各社から軽スポーツカーが軒並み発売されたころで、ダイハツもそれに負けじと発売した軽オープンスポーツカーがリーザスパイダーでした。

ただ、このリーザスパイダーは、ライバル車の優れた軽スポーツカーと違って、単に軽自動車の屋根を幌にしただけのものでした。

定員は2名、トランクもなし、しかも、改造車としての登録という、とても一般受けするタイプの車ではなかったこともあり、実際、売れ行きも芳しくなく、翌1993年には早くも生産終了となってしまいます。

リーザスパイダーの失敗があっただけに、ダイハツとしても軽オープンスポーツカーの開発には慎重を極めたようです。

初代

コペンの最初のお目見えは、1999年の東京モーターショーに出展されたコンセプトカーでしたが、それから実際に発売されるまでに3年もかかりました

軽自動車というサイクルの早いジャンルで、これだけ時間をかけて開発されたわけですから、リーザスパイダーの失敗を繰り返すまいという決意が窺えます。

じっくり時間をかけて開発されただけあって、発売されたコペンは軽自動車としては珍しい特徴を備えた魅力的なモデルに仕上がっていました。直列4気筒のDOHCターボエンジンと電動油圧式のハードトップがその代表です。

また、ダイハツ本社工場の「エキスパートセンター」にて最終的な調整を受けていることにもこだわりが窺えます。

ここは熟練工だけが作業できる特別な区画で、ここでコペンは手作業で最終的なチェックを受け、完成へと至るのです。いつしかここは「コペン工房」と称されるようになり、今も現行モデルのコペンの製造が続いています。

2002年に登場したコペンは軽自動車としてはかなりのロングランとなり、10年にも渡って販売されました。そして、登場から10年後、2012年4月をもって生産が終了し、9月には販売も完全に終了します。

2代目

ところが、それから2年近く経った2014年、コペンはフルモデルチェンジを経て、まさかの再登場を果たします。

2代目モデルとなったコペンには、「D-Frame」と「Dress-Formation」という骨格構造と外板構造が採用され、初代よりも高いボディ剛性でよりスポーツカーらしい走りが可能なモデルへと生まれ変わりました

また、2代目コペンには、購入後もユーザーが好みで外装パーツを交換できる楽しみが用意されています。スマホのカバーのように外装の色や形を変更できるのです。

そのため、2代目のコペンには「Robe」、「Cero」、「XPLAY」という3つの姿を持っています。

燃費

先にも述べたように、コペンには「Robe」、「Cero」、「XPLAY」の3種類のグレードがありますが、すべてターボエンジン搭載の2WD車となっています。

燃費の差はトランスミッションによる違いのみです。カタログによると、5MT車が18.6km/L、CVT車が19.2km/Lとなっています(どちらもWLTCモード)。

実燃費に近いとされるWLTCモードでこの燃費性能ですから、スポーツカーとして考えるとかなりの低燃費と言えるのではないでしょうか。

軽自動車なので維持費も安く、スポーツカーのなかでは比較的手が届きやすいモデルです。

デザイン

コペンの内装デザインは、外観と同じく、軽自動車とは思えないほど細部までよく作り込まれています。

スポーツカーとしての魅力は軽自動車だからといってまったく損なわれることなく、デザイン的に非常に魅力的です。

ルーフを収納する関係上、トランクの積載性は高くありませんが、その代わりコックピット周りに収納が効果的に配置されており、トランクの不足を補っています。

また、シートやステアリングホイールを始め、室内には上質な素材が採用されており、非常にラグジュアリーさを感じさせる雰囲気です。

外観だけでなく内装も、軽自動車としては破格の魅力を備えた車と言えるのではないでしょうか。

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