SUVブームの流れで街中でも田舎道でも国産輸入車を問わず、SUV車両をよく目にするようになりました。
各自動車メーカーが自社の技術をつぎ込んで開発を続けているSUV市場において、ブームが始まる以前から根強いファンを持ち、今でも多くのユーザーから支持されている車両にBMWのX5があります。
BMWと聞くとセダンやステーションワゴン、クーペを思い浮かべる人が多いでしょう。しかしながら、本格的でBMWらしい質実剛健なSUV車両もラインアップしており、その代表的なモデルが4WD駆動のX5なのです。
その乗り心地も大型SUVらしいゆったりとした、それでいて悪路でも安心して走れそうな信頼感を抱ける乗り味になっています。
BMW X5の特徴
BMWのX5は、アメリカのサウスカロライナ州にある自社工場で製造されています。ドイツの自動車メーカーではあるものの車両製作はアメリカ合衆国で行われています。
自動車メーカーが自社工場を海外に持って車両製作を行い、自国を含めて世界各国で販売することは珍しいことではありません。BMWのX5の場合、アメリカで製造されガソリンエンジン搭載モデルのみがアメリカ国内で販売されています。
モデルラインアップの中には、ガソリンエンジンモデル以外にもディーゼルエンジン搭載モデルがあります。こちらは、日本やヨーロッパで販売されています。
また、日本ではオートマチックトランスミッションモデルのみが販売されていますが、ヨーロッパではマニュアルトランスミッションを搭載したモデルも販売されています。
BMW X5の歴史
初代
初代モデルはE53型として知られていて、2000年から2007年まで製造されました。
このモデルは、E39型5シリーズをベースにしていて、パーツの多くはベースの5シリーズのものが流用されています。
エンジンは3リッターから4.8リッターまでの6種類が販売されました。3リッターのエンジンのみ直列6気筒エンジンで、他のモデルはすべてV型8気筒でした。
2代目
2代目モデルはE70型として知られ、2007年から2013年まで製造されました。
初代モデルと比較すると、全高こそ1,715mmから変更が無かったものの、全長、幅、ホイールベースは拡大しました。
エンジンのラインアップは3リッターと4.4リッター、4.8リッターの3種類の排気量になりました。3リッターエンジンは、さらに3種類に分けることができます。直列6気筒ノンターボ、直列6気筒ターボ、直列6気筒ディーゼルターボです。
ガソリンエンジンディーゼルエンジンともにターボモデルには8速ATが搭載されました。
3代目
3代目モデルのコードネームはF18で、2013年から2019年まで製造されました。
2代目モデルと比較すると、長さと幅が大きくなり全高は低くなりました。
エンジンラインアップは、排気量で分けると2リッター、3リッター、4.4リッターの3種類です。この3代目からノンターボモデルがなくなり、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンすべてターボ付きとなりました。
そして、2リッターの直列4気筒ターボエンジンを搭載したプライグインハイブリッドモデルが追加されました。トランスミッションはすべて8速ATとなりました。
4代目
現行モデルである4代目は2019年から販売されていてコードネームはG05です。
搭載されているエンジンは、排気量で分けると3リッターと4.4リッターの2種類になります。先代モデル同様すべてのエンジンがターボ付きになります。
3リッターエンジンにはシンクロナスモーターを組み合わせたものやディーゼルエンジンでクアッドターボを搭載したモデルまであります。
BMW X5の燃費
SUV車両に興味がある人の多くが気になるのは燃費でしょう。
現行モデルのX5に関しては、3リッターのディーゼルモデルがカタログ値で14.4km/Lです。ガソリンタンクの容量は80リッターあるので、満タンで1,152km走れる計算になります。
3リッターのハイブリッドモデルは12km/Lです。こちらは電気モーターを搭載するスペースの都合でガソリンタンクの容量は69Lになります。満タンで828km走れる計算になります。
4.4リッターの最大排気量モデルは、1リッターのハイオクガソリンで8.5kmとなっています。燃料タンク容量は83リッターあるので、705.5km走行できる計算です。
燃費やガソリン代を気にするなら軽油燃料のディーゼルモデルが良いでしょう。
デザイン
エクステリア
BMWのエクステリアの特徴と言えばキドニーグリルでしょう。
X5含めすべてのモデルに採用されている特徴的なデザインです。現行のF15モデルX5は、このキドニーグリルが大型化されヘッドライトはシャープになり繋がっているという特徴があります。
インテリア
現行X5のインテリアで目を引くのはBMW Live Cockpitと呼ばれる、フルデジタル化されたメーター類でしょう。
スピードメーター、タコメーターが表示されるセクションはすべて液晶でナビゲーションの地図も表示されます。表示内容も直感的な操作でカスタマイズができます。
また、先代モデルで気になっていた人が多い3列目シートの広さも改善されました。