自動車を所有すると払わなければいけない自動車重量税。
車両によって異なりますし、現在はエコカー減税という税制優遇措置もあります。
必ず発生するコストなので、自動車重量税とはどういったものか、知っておくといいでしょう。
自動車重量税とは
自動車重量税とは自動車の重量などをベースにして課税額の決まる税金で、国税に該当します。
新規登録時と車検を受ける際に自動車重量税が課される税金です。自動車重量税は2〜3年分の税額をまとめて納付する形をとっており、新車の場合には3年後、それ以降は2年に1回のペースで納税します。
自動車重量税を納めないと、車検が受けられません。車検切れになった車両は公道を走ることはできないので、自動車の所有者は自動車重量税を絶対に納付しなければなりません。
自動車重量税は自家用乗用車の場合、車両の重さが500kg増えるごとに税額もアップします。軽自動車の場合、車両も重さ関係なく車種や用途によって税額が決まります。
また車両の新規登録から何年経過しているかも税額の決まる要素です。13年以上と18年以上経過すると段階的に税額がアップします。これは古い年式の車の場合、地球環境にかける負荷が大きくなるためです。
もし今度車検を受けるときに自動車重量税がいくらかかるか知りたければ、国土交通省のサービスを利用するといいでしょう。次回自動車重量税額照会サービスというサイトを運営しています。
ここに車台番号と検査予定日を入力しましょう。すると自動車重量税の金額が自動的に表示されます。
このサービスは9〜21時が利用可能な時間帯です。また12月29日から翌年1月3日にかけてはサービス利用できないので注意しましょう。
エコカー減税対象車種は自動車重量税の減税や免税に
自動車重量税の金額を確定する要素として、エコカーかどうかもあります。
もしエコカーに相当すれば、減税もしくは車種によっては免税になる可能性があります。減税の適用となるのは新車購入時および初回車検時の自動車重量税です。
エコカー減税は2021年4月30日までに購入した新車に対して適用されます。エコカーを近々購入しようと思っているのなら、2021年4月30日までに購入したほうが節税効果が見込めます。
エコカー減税の優遇措置
エコカー減税が適用されるのは、2005年度の排ガス規制75%低減もしくは2018年度の排ガス規制50%低減している車両でかつ、2020年度燃費基準を達成しているガソリン自動車とハイブリッド自動車。そして、次世代自動車です。
ガソリン自動車とハイブリッド自動車はどの程度達成しているかによって、減税幅が25%と50%、100%に分類できます。
~+10%達成 | 25%減税 |
+20~+30%達成 | 50%減税 |
+40%達成以上 | 100% |
新車購入段階において2020年燃費基準+90%達成で免税となった場合は、初回車検時も免税になります。
次世代自動車は100%減税
次世代自動車の場合は100%減税、すなわち免税扱いになります。
次世代自動車とは、主に以下のような車両です。
- 電気自動車
- 燃料電池自動車
- プラグインハイブリッド自動車
- 天然ガス自動車
- クリーンディーゼル車 など
次世代自動車も2020年度燃費基準+90%達成と同様に、新車購入の段階で免税扱いになった場合は初回車検時も自動車重量税が免税になります。
自動車重量税の還付
自動車重量税は新車登録時もしくは車検時に、次回車検までの2〜3年分をまとめて先払いする方式をとります。つまり車検を受ける前に車を売却した、もしくは廃車にした場合、余計に自動車重量税を支払った形になってしまいます。
この場合、税金の還付を受けられるかどうか、現在所有している車をどう処分するかによって変わります。
車を下取り・売却する場合
もし車を買い替えようと思い、ディーラーなどに下取りに出したり車を売却したりする場合は、売却から次の車検までの自動車重量税分は次の所有者が負担する形が多いです。
この場合、余計に支払った自動車重量税の残期間分は下取り価格に上乗せされる形で返還されます。
しかしこれは業界全体で決められたルールではありません。もし自動車重量税の扱いがどうなっているか気になるのなら、担当者に問い合わせておくといいでしょう。
廃車にする場合
中には廃車にしようと思っている人もいるでしょう。その場合、次回車検までの残りの自動車重量税は還付されます。
廃車にするにあたって、業者に依頼する人も多いでしょう。この場合、買取価格に還付金が含まれているでしょう。見積書に自動車重量税の還付が含まれているかどうか確認しましょう。
もし記載がないようであれば、業者の方に確認をとっておくといいです。自動車重量税は先払いで車検前に売却もしくは廃車にした場合、還付されることを知らない人も多いようなので注意したいところです。
ちなみに車の買い替えや廃車にすると、自動車重量税のほかにも自動車税や自賠責保険、任意保険などの手続きも必要です。忘れずに手続きを済ませるように心がけましょう。
まとめ
自動車重量税は、自動車を保有する限り発生するコストです。自分の車両ではどの程度の税金がかかるか把握しておきましょう。
これから車を購入しようと思っているのなら、排ガス基準や燃費基準をクリアしているエコカーだと減税もしくは免税になります。
自動車重量税の負担を少しでも軽くしたいと思っているなら、エコカーの中からマイカー探しをするといいでしょう。