自動車や機材などを借りる際、リースとレンタルという言葉を耳にしたことはありませんか。
どちらも借りるという点では同じですが、その内容には若干違いがあります。そして、それぞれメリットとデメリットもあります。
リース契約を行った方がおトクな場合もあれば、レンタル契約の方がコストを抑えることができる場合もあります。
リースとレンタルという契約方法にはどのような特徴があるのでしょうか。
リース契約とは? メリットとデメリット
リース契約というのは、中長期において対象となるものを借りる契約です。契約期間は短いものは半年から、長いものでは10年程度のものもあり、途中で解約することはできません。
メリット
リース契約におけるメリットは、常に最新の機器を使用できるという点があります。
使用する機器は、利用者と契約を行ってから、リース会社が購入して貸出します。そのため、いつでも新品のものが利用できます。
メーカーは日々性能の向上に努めているので、年数を追うごとに、これまで使っていた機械はだんだん旧式となっていきます。契約期間と機器の耐用年数を考えて設定することで、常に最新機能を備えた機器を使うことが可能になると言えます。
また、初期費用の投資が少ない点もメリットです。
例えば、自動車などには、保険や税金などの費用が発生します。こうした費用もリース料に含まれています。
デメリット
一方、デメリットは利用者に所有権がないことです。
所有権はリース会社になります。そして、リース中に発生するメンテナンスなどは利用者が行わなければなりません。
リース契約者には保守や営繕の義務があるため、当然、維持費なども自分で支払うことになります。
リースの契約料金は純粋な賃料だけではありません。手数料や保険料、金利といったものも含まれています。
そのため、最終的な支払い金額を清算した場合、自分で購入するよりも割高になっていることがあるので要注意です。
また、中途解約はできないため、途中で解約する場合は残りのリース料を一括して支払わなければなりません。
レンタル契約とは? メリットとデメリット
レンタルは、短期間での契約となります。1日以上が目安です。
レンタルする機器は、会社が所有しているものから、利用者が選択する方法になっています。
メリット
レンタルのメリットは、必要なときに必要な期間借りることができるという点です。中途解約も可能です。
維持費がかからない点もメリットとして挙げられます。
初期費用が発生しないため、気軽に利用することができます。
デメリット
一方、デメリットは料金が割高になる場合があることです。
基本的に、レンタルは短期間での利用を目的としています。そのため、半年未満の利用では、リースよりもレンタルを選択した方が経済的と言えます。しかし、中長期でレンタルを行うと、リースと比較した場合よりも割高になってしまいます。
また、返却期間が過ぎてしまった場合は延長料金が発生するので、期限をしっかり確認しておく必要があります。
ほかにも、レンタル業者が所有するものから選択するため、選択できる対象が少ない点もデメリットとして挙げられます。
リースの場合は契約の度に新品を購入しますが、レンタルの場合は、自分が契約する前には別の利用者が使っており、自分が使ったものは契約終了後、他の利用者に渡ります。つまり、中古品であることがほとんどです。
リースとレンタルの違い
リースとレンタルの違いをざっくり説明すると、契約期間が長いものがリース、短いものがレンタルとなります。
そのため、リースするものは比較的長く利用するものが多くなります。例えば、コピー機やパソコン、工場における機械などがあります。
一方、レンタルといって思い浮かべるのは、非常に短期で利用するものが多いのではないでしょうか。CDやDVD、晴れ着など、短い期間で利用するものがほとんどです。
この違いを前提として考えると、その他の違いにおいても、理由が理解できるのではないでしょうか。
例えば、中途解約については、貸借期間が短期のレンタルは可能です。しかし、長期の貸借となるリースは原則不可となります。
保守や営繕の義務についても、短期間で返却するレンタルにはありませんが、長期間使用することとなるリースでは義務が発生します。
このように契約期間の違いによって、リースとレンタルにはさまざまな点で違いが出てくるのです。
まとめ
機器を全て自費で購入するとなると、莫大な費用がかかってしまいます。そのため、レンタルやリースは非常に便利なサービスです。
同じ「借りる」という意味を持っていても、リースとレンタルには細かな点が異なります。
契約を行う場合は、どちらの方がコストを抑えることができるのか、メリットがあるのかといったことを考えることが大切です。
個人で利用する場合や会社で利用する場合など、状況に応じて契約を考えなければなりません。両者の特性を活かしながら、サービスを上手に使っていきましょう。