自動車ローンの審査ポイントと落ちる理由と対策

calendar_today 2020/07/30  refresh 2021/03/03

自動車ローンの審査ポイントと落ちる理由と対策

自動車ローンは比較的利用しやすいローンです。用途がかなり限定されているうえに融資額もそれほど高くないため、融資する側としても返済不能のリスクをそれほど気にすることなく融資できるからです。

とはいえ、信用が大前提となるだけに申し込んだ側の状況によっては審査に落ちてしまうケースも見られます。

とくに金利の低さが魅力の銀行の自動車ローンの場合、審査に落ちやすい傾向があると言われます。

審査ポイント

では審査ではどんな点がチェックされるのでしょうか? 主なポイントは3つあります。

収入・経済状態

当然申し込んだ人の収入・経済状態が第一にチェックされます

自動車ローンは通常数十万円〜数百万円レベルの融資額となるため、収入に関してはそれほど問われません。一方で継続・安定した収入状況かどうかが問われる面があります。

この点は正規雇用などの就業環境はもちろんのこと、勤続年数もチェックされます。当然、同じ職場で長く働き続けている人の方が有利になります。

他金融機関からの借入状況

それから他の金融機関からの借り入れがあるかどうか、どの程度あるかもチェックされます。

審査においては所得と年間の返済額を元にした「返済比率」が重視されます。つまり年収が高くても借入額が多い場合、逆に借入額が少なくても年収が低い場合には返済比率が高くなり、金融機関から警戒されてしまうのです。

他の金融機関からの借り入れに関しては個人信用情報機関の情報を利用してチェックするためごまかしはききません

自分に不利な情報を隠そうとするとかえって悪い印象を与えてしまうことになりかねないので要注意です。

事故歴

そしてこれがもっとも重要視されるともいわれる事故歴。これは自動車事故ではなく、クレジットカードやローンにある金融事故のことです。

どのローンでも同様ですが、過去に返済が滞ってしまった、返済不能に陥ってしまったといったトラブルを抱えている場合には著しく不利になってしまいます。

二度あることは三度ある、ではありませんが当然融資する側としては「まだ同じトラブルを抱えないか?」と警戒してしまうわけです。

自動車ローンの審査に落ちる理由

こうした審査ポイントから落ちる理由もある程度推測することができます。

返済不能に陥るリスクが高い

まず返済比率が高く、返済不能に陥るリスクが高いこと。返済比率が高いほど不測の事態の影響を受けやすくなります。

例えば本人が病気になった、自然災害などで自宅が損傷して修理が必要になったなど不意の出費が生じたときに返済に手が回らなくなる可能性が出てくるからです。

事故歴がある

それから事故歴がある場合。

これはどうにもならない部分ですが、後述するように返済事故を起こしてから時間が経過すればするほど審査に影響を及ぼしにくくなります。

すでに他社ローンを利用している

すでに他社からのローンを利用していること。とくに申し込んだ日から半年以内に別のローンを申し込んでいる場合に落ちてしまうケースが見られます。

ある程度の期間着実に返済を続けているローンの場合は「この人はちゃんと返せる人なんだな」と判断されます。しかし、まだ借り始めて間もない場合にはその人の返済能力を見極めにくい面があります。

さらに複数のローンを同時に抱えることになるので融資する側が「避けた方がいい」と判断してしまうこともあるのです。

審査に通るためにできること

こうしたポイントを踏まえたうえで審査に落ちないよう、事前に対策を行っておくことも可能です。

例えば事故歴がある場合にはその事故から5年以上経過すれば審査への影響がかなり少なくなると言われています。

それから他社のローンを利用している場合には完済した後で利用することもよい方法です。

例えば2社からローンを利用している場合にはどちらか一方を完済させたうえで自動車ローンを申し込めば審査に受かる可能性がグッと高まります。

また先述したように現在利用しているローンをある程度返済し続けたうえで申し込むのもありです。借りてから6ヶ月しか経過していないローンと、1年返済を続けているローンでは印象が違ってくるからです。まだ別のローンを借りて間もない場合には数ケ月ほど待って申し込むとよいでしょう。

安定・継続した収入環境をアピールするためにも申し込む前に転職・退職するのは避けましょう

勤続年数20年の状態で申し込むのと、その会社を退職した直後に申し込むのとでは状況が全く異なってきます。転職・退職を検討している人はローンを申し込んだ後に行うようにしましょう。

ほかには意外なところでクレジットカードを持っているけど使っていない人はある程度使っておくと審査に有利になることがあります。

使うことで「ちゃんと返済できる人」というアピールができるからです。もちろん、無理して使う必要はありませんし、使ってから期日内にしっかり決済することが大前提です。

まとめ

こうした審査対策を行っておくだけでもかなり有利な環境に持ち込むことができるはずです。

過去に自動車ローンの審査に落ちてしまったことがある方は改めて、自分のどんな点に問題があったのかを踏まえつつ対策を行ったうえで再チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

できるだけ審査が緩いローンを利用するだけでなく、自分が審査をクリアできるような環境に持っていく工夫も欲しいところです。

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