カーリースで任意保険に加入する必要はあるのか?

calendar_today 2020/06/11  refresh 2021/02/22

カーリースで任意保険に加入する必要はあるのか?

カーリースでも法律で加入が義務付けられている自賠責保険は加入しています。

だからといって、任意保険に加入する必要はないのでしょうか? また、カーリースでも加入できる任意保険はあるのでしょうか?

結論から言えば、任意保険にも加入したほうがいいです。そこで、カーリースで任意保険に加入したほうがいい理由をご説明します。

自賠責保険と任意保険

自動車維持に関係する保険には自賠責保険と任意保険の2種類あります。

自賠責保険

自賠責保険は、法律によって全ての車の所有者への加入が義務付けられており、そのことから「強制保険」とも呼ばれています。

有効な自賠責保険が無い状態で公道を走行することは法律違反となります。この法律に違反すると罰則として1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されることに加え、6点の違反点数が付加されます。つまり一度の違反で運転免許停止処分になるということです。

さらに注意したい点として、自賠責保険に加入していたとしても保険証明書を携帯せずに運転すると、30万円以下の罰金が課されます。そのため、車を運転する際には自賠責保険の証明書も揃っているか確認しましょう。

自賠責保険料は、車両の種類と加入期間に応じて保険料が定められており、申込む会社や窓口によって料金が変わるものではありません。

自賠責保険の目的は、交通事故の被害者救済です。そのため、補償されるのは被害者である相手方のみとなります。自分自身への補償はありません。

交通事故によるケガで要した治療費やそれにまつわる諸費用といった、障害による損害は120万円まで補償されます。

後遺障害が残りその損害に対する補償は、4,000万円まで補償されます。そして、死亡による損害に対しては3,000万円を限度に支払われます。

それぞれの限度額を上回る損害はすべて自己負担になります。そして、交通事事故によって生じ得る物的損害は一切補償されません。

例えば自分の車や相手の車、建物やガードレールや標識といった公共のものを壊し修理するためや損害を補償するためのお金は一円も出ません。すべて自己負担です。

任意保険(自動車保険)

自賠責保険とは異なり、補償範囲が多種多様なのが任意保険です。ちなみに、一般的に自動車保険と呼ばれているものが任意保険になります。

任意と呼ばれるように、法律上加入が義務付けられている保険ではありません。それでも、自分自身や物品に対する補償や条件を細かく加入者自身で決められるので、多くの人が加入しています。

任意保険では、自動車事故で他人を死傷させた場合や他人の所有物を壊してしまった際の補償金額を加入時に設定することができます。それぞれ、数千万円から数億円、そして「無制限」という設定ができるため万が一の際に備えて「無制限」で加入している方が多いです。

自賠責保険で補償しきれない金額をカバーすることに加えて、自分自身の車に対する補償を付けられるのが任意保険の特徴です。交通事故により契約している車に損害が発生して修理を要するようになった際に補償されます。事故に起因する修理だけでなく、盗難に対応しているプランもあります。

自分自身が注意をしていても他者の不注意によって交通事故に巻き込まれることもあります。任意保険は自賠責保険では補償されない広い範囲をカバーするので、車を運転する際のリスクヘッジになります。

カーリースに任意保険が必要な理由

カーリースは、レンタカーと違って料金プランに任意保険の補償は含まれていません。自賠責保険のみです。

万が一、交通事故を起こしてしまうと自賠責保険でカバーできる範囲を超えた損害が発生することはよくあることです。そのような損害金は、任意保険に加入していない場合すべて自己負担となります。そのため、任意保険への加入は必要でしょう。

特にカーリースの場合、車の所有者はリース会社です。利用者はリース会社の車を使用する権利を得て借りている状態です。リース期間満了時には、傷や機関上の不具合がない状態で返却しなくてはいけません。

リース契約の期間は数年に及ぶ長期であることが一般的で、その間、傷を全くつけず故障や修理も全く無くに乗り続けることは現実的ではないでしょう。

車の補修や修理には数万円から場合によっては数十万円必要になるケースも珍しくありません。任意保険では自分の運転する車の修理費をカバーすることが可能ですので、カーリースに任意保険は特に必要です。

任意保険に加入していれば、安心して運転できますし、契約期間満了時に原状回復させた状態で気持ちよく車を返却できるでしょう。

カーリース専用の任意保険

任意保険の会社は数多くあるものの、最近ではカーリース専用のプランを用意している損保会社もあります。

カーリースはリース会社の所有する車を長期に渡り借りて使うという仕組みです。そのため、リース期間中に修復不能なほどの全損事故が起きた場合、残りのリース期間の支払いや残価設定契約であれば残存価格はどうなるのかと、カーリースならではの疑問がでてきます。

通常の任意保険で車両保険に加入していたとしても、これらをすべて補償できるものではないでしょう。そこで、任意保険の中でもカーリース専用の保険として、車両保険に入ると残りのリース代や残価もカバーできるものがあります。

例えば、カーコンビニ倶楽部のカーリース「もろこみ」では、三井住友海上火災保険が引受保険会社のカーリース専用任意保険をWebサイト上で紹介しています。

リースカー車両費用特約付き 自動車保険

カーリース専用プランなので支払いを毎月のリース料に含めて契約することもできます。それによって、車の維持費を一つにまとめることができ家計の管理がよりシンプルになるというメリットもあります。

他にも、専用ではありませんがソニー損保やSBI損保の自動車保険はカーリースも対応しています。オリックス自動車「カーリース・オンライン」の以下のページで、ソニー損保が紹介されています。

自動車保険|個人のお客さま|カーリース・オンライン

逆に、カーリースの車両は補償対象外としている自動車保険もありますので、注意してください。

まとめ

自賠責保険は車の所有者に加入が義務付けられている保険で、自賠責保険と任意保険は補償の範囲や金額が大きく違います。リースしている車の補償をカバーするためにも任意保険は必要と言えます。

万が一、事故が起こってしまった場合、必ず保険は必要ですから自賠責保険と任意保険の違いや特徴を正しく理解しておくことは大切です。任意保険には様々種類やプランがあります。自分のカーライフスタイルに合わせて比較検討しましょう。

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