生産中止となったストリームはどんな車?そのデザインや燃費について

calendar_today 2020/07/17  refresh 2020/08/20

ストリームは、ホンダが2000年に発売した5ナンバーのミニバンです。広大なラゲッジスペースを持ち、使い勝手の良さでファミリー層などを中心に人気を獲得しました。

車名の「ストリーム」とは、英語の「Stream(流れ)」、つまり、時代の流れを牽引するような車との思いが込められています。

また、「7シーター・ニューエイジ」というコンセプトがあり、文字通り7人がゆったり乗れる新世代の車を目指して開発されました。

スタイリングはフロントからリアまで流れるようなデザインであり、全体的に重心が低いのが特徴です。乗降性に優れているのも大きな特徴で、小さな子どもからお年寄りまで乗り降りしやすく、ファミリーのための洗練されたミニバンと言えるでしょう。

このストリームを範として、その後、たくさんのフォロワーが生まれました。

歴史

初代

ストリームが誕生したのは2000年10月です。ミニバンの広いユーティリティースペースと優れた居住性をキープしながら、スタイリングにも意識した仕上がりで、従来のこの種の車とはスタイル、走り、快適性、どれをとっても異なっています。新しい時代のための7人乗りミニバンです。

5ナンバーサイズのショートノーズでスタリッシュなボディが外観の特徴です。また、フラット化された低床フロアと低重心によって、室内高には余裕が生まれました。

ロールが少ない安定した走行性を獲得したため、その広々した室内空間と相まって大人が7人乗ってもリラックスして過ごせると評判を呼びます。

また、環境性能にも力が入れられ、排出ガスの低減を実現した新型エンジンを搭載しました。

発売と同時に初代ストリームは人気を呼び、2000年11月には日本カーオブザイヤーを受賞します。販売開始から10か月で10万台の累計販売台数を突破し、当時のホンダでは史上最も早く売れた車となりました。

おもな支持層はやはりターゲットに設定した若いファミリー層でしたが、それ以外の層からも非常に高い支持を集めました。

また、あまりに人気になったことから、同様のコンセプトで他社も新型モデルを開発し、その後、多数のライバル車が登場することにもなったのです。

2代目

そんな発売から好調だったストリームは、2006年に初のフルモデルチェンジを果たします。

2代目モデルとなったストリームは、流麗で伸びやか、まるでクーペを思わせるような躍動感のある低いフォルムは初代モデルのままでしたが、ダイナミックさをさらに打ち出したイメージを目指しました。

都会を走るオオカミのイメージとのことで、切れ長なヘッドライトにエアロ形状の立体的なフロントバンパーが一体となったフロントグリルのデザインにそれがよく表れています。

また、ボンネットが膨らんでいるのもオオカミの眉間をイメージしたそうで、ダイナミックかつ安定感のある外観となりました。リアビューにも精悍なイメージが表れています。

2代目ストリームは、2009年に一度目のマイナーチェンジを果たします。2列シートモデルの登場により、それ以前のモデルとの差別化が図られました。

また、2012年にもマイナーチェンジされて、後期型では6人乗りに仕様が変更されています。

このように、後続のライバル車との違いを打ち出したりしていましたが、ストリームは2代目モデルを持ってその役目を終えるに至りました。

2014年にストリームは生産中止となり、2015年に登場したジェイドがその後を継ぐことになったのです。

燃費

カタログ値によると、ストリームの燃費性能は12.2〜14.6Km/Lです。

車体や排気量が大きく、車両重量もあるため、最近の新型モデルと比べると燃費はどうしても落ちてしまいます

ストリームが登場した当時は、まだ今ほどエコカーブームでもなく、燃料代も比較的安かったため、このぐらいの数値でも特に燃費が悪いというイメージはなかったのではないでしょうか。

機能性やデザインの点で群を抜いた存在だったため、燃費には重きを置かずに購入したユーザーも多かったはずです。

デザイン

ストリームの内装には落ち着いたデザインが採用されました。

インテリアカラーとしてブラック、ベージュ、シックブラウンという落ち着いた色が選ばれ、シートはダブルラッセル地、インストルメントパネルにもソフトで手触りの良い素材が採用されています。全体的に室内空間は落ち着きを感じさせる上質な雰囲気です。

コックピット周りはドライバーの視認性に配慮したデザインです。センターコンソールやメーターパネルには加飾が施され、照明にはブルーを採用し、モダンでスポーティーな雰囲気を高めています。

後席のスペースは広く、燃料タンクに薄型のものを採用し、それを3列目シートの下部に搭載したことで、ホイールベースが延長されるとともに低床化にも成功しています。

足元スペースも2列目、3列目ともしっかり確保されており、大人が7人乗ってもゆったり過ごせる広さです。

link ホンダの他の車種

link ミニバンの他の車種