BMWはスポーツカーもラインアップに含めています。その中で2シータースポーツカーとして存在感を出しているのがZ4です。
ロングノーズにショートデッキというスタイルは、まさにスポーツカーのシルエットです。
Z4が登場する前にはZ3があったので、Z4はZ3の後継車種と多くに人に考えられています。
確かに、発表時期からすると後継車種ではあるものの、その開発はZ3と同時期から行われていたので、Z4はZ3の上位モデルという位置づけになります。
BMW Z4の特徴
Z4の特徴は何といてもそのフォルムです。
発表時モデルはBMWの代名詞ともいえる直列6気筒のDOHCエンジンを縦向きにマウントすることによって、ボンネットが長いロングノーズになっています。
そしてコックピットは2人乗りで最小限スペースのみのショートデッキです。
この、ロングノーズ・ショートデッキの車体フォルムは古くからスポーツカーに採用されてきたスタイルです。
この古き良きスポーツカースタイルを思わせる魅力的なプロポーションにBMWの技術が詰め込まれているモデルがZ4です。
BMW Z4の歴史
初代
初代Z4は、2002年のパリモーターショーで発表されました。製造はアメリカ合衆国サウスカロライナ州のスパータンバーグの工場で製造されていました。
日本では2003年から2008年まで販売されました。
ボディタイプは2種類ありソフトトップのロードスターとクーぺです。発表当初はロードスターのみのラインアップでしたが2005年のフランクフルトショーでクーペのコンセプトカーが発表されて翌年の2006年に販売が開始されました。
ロードスターにはE85、クーペにはE86のモデルコードが付けられました。
当初は、すべてのモデルに直列6気筒エンジンが搭載されていました。2004年に直列4気筒エンジンを搭載するモデルが追加で登場しました。
ルーフは当初3リッターエンジン搭載の3.0iのみ電動で、他のモデルは手動で開閉しなければいけませんでした。しかしながら2006年4月のマイナーチェンジに合わせて電動オープンが標準装備になりました。
3リッターモデル以外の初代Z3を中古で探す場合は、前期後期で手動電動の違いがあることを覚えておくと良いでしょう。
2代目
2代目Z4は2008年に発表されて翌年の2009年から販売が開始されました。
このモデルは、BMWの母国であるドイツのバイエルン州のレーゲンスブルクにある工場で製造されました。コードネームはE89で2016年まで続きました。
先代のソフトトップとクーペのボディはどちらも廃止されました。変わってクーペカブリオレになりました。ハードトップルーフがリトラクタブル式に開閉する電動オープンカーです。
エンジンは3種類存在しました。当初は2.5リッター直列6気筒ターボなしと3リッター直列6気筒ツインターボの2つでした。2011年に2リッターの直列4気筒ターボエンジンモデルが登場し従来の2.5リッターNAモデルは廃止となりました。
トランスミッションは2.5リッターNAモデルが6速AT、2リッターターボが8速ATで3リッターターボモデルは7速DCTが搭載されています。
Z4でBMW独特の直列6気筒NAエンジンのフィーリングを楽しみたいのであれば、2代目のsDrive23iの2.5リッターエンジンが最終モデルになるということです。
3代目
3代目コードネームG29は、2017年にコンセプトカーが公開され翌年の2018年に発表されました。
エンジンやシャシーといったプラットフォームはトヨタのスープラと共用していることが大きな特徴でしょう。
製造は初代、2代目とも異なりオーストリアで行われています。ボディタイプは初代の発表当初とおなじソフトトップオープンのみとなりました。
日本では2019年から販売されていてエンジンは2リッター直列4気筒と3リッター直列6気筒でどちらもターボ付きです。トランスミッションはどちらも8速ATになりました。
BMW Z4の燃費
現行のZ4の燃費はスポーツカーカテゴリの中では良い方に入るでしょう。
G29には2リッターターボと3リッターターボのモデルがあり、カタログ値は2リッターエンジンが14.9km/L、3リッターエンジンが13.2km/Lです。
燃費をとにかく重視するのであれば2リッターエンジンでしょう。しかしながら3リッターエンジンとの差は1.7km/Lですから使う頻度によってはあまり気にならないでしょう。
BMW Z4のデザイン
エクステリア
現行Z4の特徴はそのブラックのソフトトップでしょう。
開閉スピードは約10秒とスピーディで時速50km以下であれば走行中でも開閉します。
ハードトップタイプのオープンが欲しいのであれば先代モデルを選択することになるでしょう。
インテリア
Z4の運転席に座ってまず目に入るインテリアが、フルデジタル液晶のメーターパネルでしょう。
10.25インチ液晶でBMWオペレーティングシステム7.0搭載です。メーター内にマップも表示され目線移動を少なくしつつナビゲーション確認もできます。
各部操作はシフト近くのジョグダイヤルで操作できることに加えて、ディスプレイがタッチパネルになったので直接タッチ操作もできるようになりました。