中古車リースとは、リース会社が中古車を購入してリース契約希望者へ貸し出すというサービスのことです。
このサービスがスタートして以来、コストを抑えたい会社や個人事業主を中心として高い評価を獲得しています。また、最近では個人として中古車リースを利用する人も多くなってきています。
自動車を購入する場合と比較して、中古車リース契約にはさまざまなメリットがある一方で、注意すべきポイントもありますから、双方をよく理解しておきましょう。
中古車リースが持つメリット
月々定額で車に乗れる
中古車リースの持つ最大のメリットは「月々定額で車に乗れる」という点でしょう。
自動車を分割払いで購入する場合、基本的にはある程度まとまった金額を頭金として支払い、残額を毎月少しずつ返済していくことになります。一方、リース契約なら、スタート時の頭金は不要で、月々決まった料金を支払って車に乗ることができます。
特に、新車ではなく中古車のリースなので、月々の支払い料金はかなり抑えらえるというわけです。
ですから、貯金がそれほどない人であっても、毎月定期的に収入があり、支払いができるなら契約できるというメリットがあります。
短期間の契約ができる
「短期間の契約が可能」という点も中古車リースを選ぶメリットです。
新車リースの場合、契約期間は1年単位で設定する必要があります。一方、中古車リースであれば多くの場合1か月単位で契約をすることが可能です。
ですから、仕事の都合で3か月あるいは半年だけ自動車通勤が必要になったというケースでは重宝することでしょう。
新車リースよりも早く利用できる
「中古車リースは乗り出しが早い」という点もメリットとして挙げられます。
新車リースの場合、希望している車種・カラーの在庫がないため、リース会社が納品するまでしばらく待つということが起こり得ます。一方、中古車リースはリース会社に在庫している自動車の中から選んでいくため、契約が完了した時点ですぐに乗り出しが可能です。
このスピーディーさは急いで車を用意したいという人にとって大変嬉しいポイントと言えるでしょう。
税金の支払いが不要
4つ目のメリットは「税金の支払いが不要」という点です。
自動車の所有者は契約者ではなくリース会社であるため、自動車税の支払いを求められることはありません。また、契約期間中に車検を迎えた場合にも、支払いはリース会社が行います。
自動車を購入すると、税金を始めとした諸費用の支払いも考えなければなりません。加えて、個人事業主や法人がリース契約をする場合、発生する費用は基本的にすべて経費として計上することが可能です。
ですから、事業主が節税対策として中古車リースを選ぶケースが少なくありません。
中古車リースを選ぶデメリット
走行距離に制限が設けられている
中古車リースを選ぶ1つ目のデメリットは「1か月あたりの走行距離が決められている」という点です。
契約をする時点で、利用者は1か月あたりの走行距離に関する上限を設定しなければなりません。
この走行距離を超える範囲で利用してしまうと、追加料金が発生したり、自動車に何らかの不具合が発生した場合、契約違反に基づく過失と認定されて一定割合の支払いを求められたりすることがあります。
ですから、出張などで頻繁に遠距離の運転をする予定がある人は、契約内容と合わせて予想走行距離をしっかりと精査したうえで上限を設定する必要があるでしょう。
中途解約ができない
2つ目のデメリットは「中途解約ができない」という点でしょう。
新車リースの場合と同様、契約期間中は基本的に解約ができません。もしどうしても解約をしたいという場合には、違約金の支払いが求められることになります。
中古車リースは1か月単位の契約ができるというメリットがあるわけですから、本当に必要な期間はどれほどなのかをよく見定めて契約するようにしましょう。そうすることで、不必要な出費を抑えることにつながります。
一方、契約は満了したものの、もう少しの期間延長したいということであれば、当然ながら違約金が発生することはありません。
自分の所有する車にならない
「自分の所有する車にならない」という点もデメリットとして覚えておきましょう。
自動車ローンとは異なり、リース契約において所有権はリース会社にありますから、月々の支払いをどれだけしても自動車が契約者のものになることはありません。
まとめ
デメリットは中古車リースというより、カーリースそのものに対してです。
一方で、中古車リースは支出を計算しやすく、新車リースよりも料金が安いというメリットがあります。
ですから、中古車リースを検討している人はもちろん、新車リースを検討していて予算が厳しいなと考えている人も、メリット・デメリットを考えて、自分の望む使い方と合致しているかをじっくりと考えてみるといいでしょう。